ドイツ到着
今ドイツです。欧州便などの長距離便は読書には格好の時間で、大体往復で7-8冊の本が読めます。
今回は榊原英資の「市場原理主義の終焉」を読んでいましたが、テレビでの印象とは少し違い、ある程度首肯できるところが多い内容でした。特に、いかに日本の政策がアメリカに偏り、そのアメリカが必ずしも世界の中で普遍的な価値を持っているわけではないという点についての説明は、「そうだよな」と納得。面白かったのは、「経営者に対し、『会社の利益を会社の目標とするか』という質問をすると、特にフランスの経営者は、『利益などというはしたない物を目標にはしない』という回答が70%程度ある」というくだり。金がはしたないなら経営者にならなきゃいいのに、ということも言いたくなりますが、何か皮肉屋のフランス人という感じで、一人ほくそ笑んでしまいました。ドイツの経営者もそこまでではないにしても、やはり利益追求というものには多少の後ろめたさを感じている(かのように振舞っている)ようです。もっともこの内容は今から10年前ですから、今では多少違うかもしれませんが、それでもドイツなどでは、従業員規模の大きな会社が今でも社会的には評価されるようです(それだけ社会に対しての雇用機会を創出しているという点で)。
ドイツは中小企業が非常に多い国だと思いますが、その中小企業の経営者が良く強調するのが、「俺はこの小さな町の何人を雇っているんだ。その家族まで含めるとどれだけこの町に貢献しているかわかるだろう」というようなことです。結構そういう親父は好きでしたね。
あとは鴨志田穣(カモちゃん)の煮えエッセイ。まあ本当に書かれたような生活をしていりゃ普通は結婚もできんだろうなあ、と普通の人間である当方は思います。それにしてもヘロインジャンキーなんかになったり、オカマと一戦交えたりと、まあ忙しい人生であることですな。元奥さんも大概な人だから、毎日ジュラシックパークみたいなもんでしょう。
今日は天気が良さそうです。
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