後藤田正晴氏の死去
後藤田正晴氏が死去された。
今回の自民党圧勝に合わせるかのようにお亡くなりになるというのは、氏の信念を考えると皮肉なものを感じます。
例えば後藤田氏ややはり亡くなった梶山静六氏、それから引退した野中広務氏などはある種の分かり難さ(複雑さ)を持った政治家であったと思います。で、その複雑さが私などには少し惹かれるものがありました。どだい政治家ですから好きな人種ではないのですが、それでも人間としての広がりを感じる人たちだと思います。
前も書きましたが、どんな党であれ一つの党が大きな力を持って碌なことにはならないと思っている中で、後藤田氏のようなある種のお目付け役がいなくなるのは非常に心重く感じます。
翻って、首相や東京都知事にこのような複雑さはあるのでしょうか?今回目についた衆議院の立候補者でも与野党とも単純明快な主張が多く、それが時代の流れかも知れませんが、違和感が私には拭いきれませんでした。亀井静香氏などはもしかしたらこの複雑さを持っている政治家かも知れません、どうもあの語り口は駄目ですが。
悪い奴のみがはびこる社会は嫌ですが、単純な正義のみで物事が進む社会も同じくらい嫌なものだと思います。なぜなら、その正義と思われた部分が純粋であればあるほど、それが正義でなくなったときに悪になる純粋度も高いんじゃないでしょうか。
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