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2006年2月12日 (日)

シチリア島

今、寺尾佐樹子という研究者が書いた「シチリア島へ!」という本を読んでいます。シチリア島は一度だけ旅行しましたが、イタリアでは一番好きな所ですね。もし、今の時期一週間の休暇でどこでも旅行できる、とすれば、滞在型でなければ迷わずシチリア島を選びますね。滞在型ならオーストラリアも捨てがたいですが....。この本を読みながら、一度だけ行ったシチリア島旅行を思い出しています。まあドイツのような陰鬱な冬を経験すれば、やっぱり南に行きたくなるってもんです。かのゲーテも南を目指したことですし。

イタリアの旅行は、「見る・食べる・買う」のどれもがバランスよく楽しめるのが魅力でしょう。例えばフランスなどは、「食べる」を旅行者が探し出すのが意外と難しいと思います。イギリスは「買う」が高く「食べる」が駄目、ドイツやポルトガルは「買う」があまり面白くない、「見る」についてはどこでもそれなりの歴史がありますから楽しめますが、オランダなどは素人受けする「見る」は少ないでしょう。

で、このシチリア島は日本でいうとちょうど四国くらいの大きさで、車で一週間程度かけて回るには丁度良い大きさです。市街地以外は車の量も少なく、私が旅行したときも快適でした。ただ、パレルモ市内はミラノの人が、「俺でも運転はしないな」というほどの荒っぽい運転です。

まず「見る」ですが、この島は位置的な条件から、古代ギリシャとアラブの両方が地域によって分かれているという面白さがあります。例えば南西のアグリジェントや南東のシラクサは典型的なギリシャ様式の遺跡が残っていますし、北西のパレルモはアラブ様式の色濃い遺跡が多くあります。しかも途中にはノートというへんちくりんな彫刻の多い街や、中空都市の趣きといった「天空の城ラピュタ」のモチーフになったはずのエンナとまあ色々とあるわあるわ。ノートなんてのは、昔の中沢新一が書いた「バルセロナ、秘数3」のノート版を出せるんじゃ無いでしょうかね(この本自体は、こじ付けが多すぎますが、それをあえて楽しむという意味で)。「シチリア島へ!」の中にも、夫々の都市の生い立ちを書いてくれているんでより理解が深まるってもんです。あと、印象的だったのは道の横にずっと生えているレモンの木とアグリジェントの遺跡の前にずっと広がる花畑。また、シラクサのオルティージャ島という出島からの地中海の風景などは、本当に美しい。

で、「買う」ですが、まあブランド品王国のイタリアですから、別にシチリアにこだわらなくたっていろんなものが買えます。パレルモは約100万人の人口を持つ大都市ですから、新市街に行けばブランド物は一通り揃いますし、旧市街で少しハンドメイドの香りが残るものを買うのも一興でしょう。あと、シチリアのワインは価格の割りに旨い(と連れ合いが言っています)。ネロダヴォラというのがシチリアの代表的なブドウですが、シラーやカベルネも結構有名だそうです。シラーなんてオーストラリアだけかと思っていたら、シチリアも結構有名なんですね。

「食べる」については、非常に個人的ではありますが、私はパレルモで今までで一番うまいと思ったパスタを食べました。確か雑誌でチラッと見た「Shanghai」という中華料理のような名前の店で、裏通りの広場に面した小さなレストランでした。で、ここでイワシのパスタを頼んだら(確か500円くらい)、出てきたパスタが太いのなんの。「あ、こりゃ旨くはないな?」と思い食べてみると、「何じゃこりゃあ!?」の松田優作状態(古いなあ)。ゆで方・味付け・量とこれほどのパスタには未だ出会ったことがありません。家族四人で確か5000円もしなかったんじゃないかなあ?その他、シラクサのピザ・カターニャのシーフードなどなど、ドライブインの暖めなおしピザに至るまで外れは全くありませんでした(きっぱり)。

ただ、今でもそうだと思いますが、シチリアに代表される南イタリアは北との経済格差に苦しんでいます。ですからミラノに代表される北イタリアとは全く雰囲気が違いますし、正直なところ生活水準の差と言うものを感じます。ある北イタリア在住のイタリア人が、「イタリアには南は無くてね、あるのは北イタリアと北アフリカなんだよ」というかなりな発言をしていましたが、この辺りのねじれがまだまだ問題なのでしょうな。一時期は「ロンバルディア同盟」とかいって北イタリアは独立すべし、なんて論調もあったくらいですし。スペイン辺りでも同様の問題(バスク・カタルーニャという少数民族が経済を握っている)がありますし、まだまだ未解決の問題は残っていますねえ。

当時の写真を引っ張り出して、もう一度思い出してみようと思います。

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