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2006年3月 6日 (月)

食糧問題と昨日の「報道2001」

昨日、朝なんとなくテレビを見ていたら、フジの「報道2001」で「日本の食糧自給が低くて危ない」ということを特集していました。途中から見たので全部は見切れていないので、本当は批判的なことはいえないのですが、それでもとても違和感があったのは、「日本の米、田園を守らないと日本は駄目になる」と言っていたのが、伊藤忠商事の会長である東八郎、もとい丹羽宇一郎氏だったことですね。今はWFP(国連世界食料計画)の会長にも就任しているそうですが、ちょっと何だかなあ、という感じです。丹羽氏って確か、伊藤忠の食料部門を歩いてきた人(だからこそWFPなんでしょうが)だったはずで、だとすれば彼が言うところの「元々日本になく、食生活の変化で劇的に増えてなおかつ全て輸入しなくてはならない脂肪分」をまさに輸入していたお先棒だったんじゃないですか?

したり顔でちょっとそれはないんじゃない?

なんだかなあ、手篭めにした女性に対して、「ちゃんと体に気をつけろよ」と説教しているような感じですかね。いや、言っている事は正しいんだけど何か釈然としないんですよね。別に商社だけがこの食料事情を作ったわけでもないし、戦後の食料輸入など止むを得なかったところもあるでしょう。それでも広大な農園を経営してそれを輸入することで日本のかなりの農業が危機に晒されたのはどうするんでしょう。

ちょっと脱線ですが、日本農業に対して「閉鎖的だ」と騒ぐアメリカですが、じゃあ穀物メジャーといわれる連中はどうか、というとこれが株式公開もしていないよく分からない組織だそうです。最大はカーギルとコンチネンタルグレインだったんですが、カーギルがコンチネンタルを買収したんで、今やえらくでかい正解最大の非上場会社組織だそうです。まあ日本の農協もかなり面妖な組織ではありますが。

それにしても、私が小さい頃は、まだ岡山の児島湾には塩田がありましたし、田んぼの稲でかえるを釣ったり、冬はそこが野球のグランドになったり、用水では夏はふな・冬ははすを取っていたりと、それでもまだ日本の原風景の一部が残っていました。それでも、今都会に住んでいる私が農業の苦労を知らずに、「水田を守れ」というのはいかにもおこがましいです。出来ることは、とにかく米を食べて日本で作った食物を買ってくることでしかありませんね。

さて、今度の休みは「純日本産」で食事を作ってみましょうか。

注)もし丹羽氏がどこかで釈明めいたことを語っていたとすれば、それは私が聞かずに書いているので「申し訳ないです」ということです。この前のライブドアの現社長の会見で、「大ばか者の旧経営者」で終わった中継に対し、「あなたそれは無いでしょう」とコメントしていた人が居ましたが、実はあの発言の後に、「私もその大ばか者の一人であったことを反省している」という発言が続いていました。切り取りって怖いですね。

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