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2007年1月28日 (日)

田原総一郎・二元論はやめようや

いや、そんなにこの人言っていることは嫌いでもないんですけど、ある意味最近の流れを表しているかな?と思いましてね。

まあこの人のテレ朝番組は、「田原総一郎と仲間たちの政治バラエティー」であり、彼の意見を如何に皆で支えるか、というところに集まっています。以前見たとき酷かったのは、出演の財部誠一氏だったかが、番組冒頭で自分の特集を説明しているのに、「そんなのは下らん!」とか言って遮ったこと。財部氏もその後良く番組を続けていると思いますが、あそこには色々あるんでしょう、それが番組の力関係でしょうな。

で、何がアホかって、全て二元論で持っていくその論理。この辺りは実は確信犯かもしれないんですが、「白じゃないなら黒でいいの?」とか、「分かった、それじゃなければこれだな」とか、消去法か択一法でしか語っていない。しかも、「私は頭が悪いから~」とか言いながら、その説明をし始める人には、「簡単に言ってよ!」とかいってはしょる。そのくせ、結構トヨタの会社見学で無邪気に「すごい、すごい」とかはしゃいだりして、何か単純さがえらく単純に見えて興ざめ。

最近、会社でもよく思うのですが、「しっかりと説明をする」ということをなくしているんじゃないか?と思うことがしばしばです。これは一般に行なわれるプレゼンテーションという手法の弊害と思いますが、「3分で全て要約しろ」とか、「エレベーターで乗り合わせて判断させろ」とか。田原氏の論理っていうのはそういうところが強い。まあテレビというある種の虚構時間ですから、そんなに目くじら立てる必要はないのかも知れませんが、更にそれを醜いメディアにしているようです。

何がいいたいかといえば、そうやって形に嵌めた説明は、どこかで嘘や重篤な省略が起こるんじゃないか、ということ。ある程度の技法は必要ですが、今の世の中、その技法にはまっていないものをそのまま排除しているんじゃないか?田原氏が、「あんたの説明はわからないよ!」といっているようなことが社会に増えているんじゃないか?

そんなに「白か黒か」で決まることばかりじゃないし、その中間に限りない空間があるから面白い。寧ろ今は書生論じゃないけど、少し手間の掛かることに立ち返った方がいいんじゃないでしょうか?コンビニに時間を取られるんなら、もっと別のことに時間を使った方がいいでしょう?もっとギター弾くとか(爆)。

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コメント

 何となく同意です。日曜の午前中から政治家の怒鳴りあい聞いてると気分がめげてきます。

 田原さんって、「じゃあ、そこはどうなのよ」と途中経過を飛ばして話を交ぜ返すと、論者がとっさには答えられないものだから、いかにも議論の核心を突いているように錯覚しがちですけど、そうではないですよね。

投稿: しまうま | 2007年1月30日 (火) 16時02分

しまうまさん、

そうですね、最近の政治家・政党の情けなさといったら....。ある人が、「要はね、オウンゴールの応酬ですよ」と言っていましたが確かに。

田原氏については、自分の意見を言うための場になっちゃってますなあ。

投稿: ドイツ特派員 | 2007年2月 3日 (土) 17時23分

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