「クラインの壺」(岡嶋二人)
(若干ネタバレを含んでいます)
岡嶋二人の本は二冊目で、この前に読んだ「99%の誘拐」が今一歩ピンと来なかったんで、もう一冊と思ってこれを読みました。
これは私は好きですねえ。メビウスの輪を思わせる入れ替わり、何が起こっているのか?皆さんふと思ったことはありませんか?「本当に今の生活は現実なのか?実は既に呆けていて空想の世界で生きているだけじゃないのか?」ていう風に。私はよくそう想像することがあり、「いや、この想像さえ実体じゃないんじゃないか?」とドンドン妄想が広がっていく。この本での救いのない最後も何故か美しいと感じてしまいます。
この本を読んで、実はある曲の歌詞を思い出しました。
暴いた夢がまた夢で、もう自分が誰かも思い出せない 見ている夢が完成すれば、二度とはお前に会えないだろう
Dead Endの「I'm in a Coma」です。この曲は素晴らしく、Dead Endのベスト曲といっても良いんですが、もしかするとMorrieは影響を受けているんじゃないか?と思うほどズバリの歌詞です。
しかしなあ、こんな小説でもHRの歌詞を思い出す私って.....。
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