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2007年4月 9日 (月)

「クラインの壺」(岡嶋二人)

(若干ネタバレを含んでいます)

岡嶋二人の本は二冊目で、この前に読んだ「99%の誘拐」が今一歩ピンと来なかったんで、もう一冊と思ってこれを読みました。

クラインの壺

「クラインの壺」

これは私は好きですねえ。メビウスの輪を思わせる入れ替わり、何が起こっているのか?皆さんふと思ったことはありませんか?「本当に今の生活は現実なのか?実は既に呆けていて空想の世界で生きているだけじゃないのか?」ていう風に。私はよくそう想像することがあり、「いや、この想像さえ実体じゃないんじゃないか?」とドンドン妄想が広がっていく。この本での救いのない最後も何故か美しいと感じてしまいます。

この本を読んで、実はある曲の歌詞を思い出しました。

暴いた夢がまた夢で、もう自分が誰かも思い出せない                           見ている夢が完成すれば、二度とはお前に会えないだろう

Dead Endの「I'm in a Coma」です。この曲は素晴らしく、Dead Endのベスト曲といっても良いんですが、もしかするとMorrieは影響を受けているんじゃないか?と思うほどズバリの歌詞です。

しかしなあ、こんな小説でもHRの歌詞を思い出す私って.....。

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