「Stage Struck」(Rory Gallagher)
メタル大好き、ハイテクギター大好きですが、実は高校入学の頃までは何故かブルースロック好きな少年でした。確かに当時はそんなにハイテクなギタリストを知らなかったのはありますが、クリーム・チッキンシャック・ヤードバーズなどを聴いていたじじい中学生だったわけです。ビートルズでも、「Birthday」や「Yeah Blues」などは「Eric Claptonが参加している!」ってんで大好きでしたし、Zepでも「Since I've been Loving you」なんかが大好きだった私です。
ところが、その後ハードロックの洗礼をドンドン受けて、やはりブルースロックというのが今一歩メロディー感に乏しく感じてきたんですが、その中で、「これだよ、これ!」となったのはRory Gallagherのライブである「Stage Struck」です。
ロリーのライブといえば、「Irish Tour」が名盤として挙げられることが多く、確かに素晴らしい出来ですが、この「Stage Struck」は、相当なHR風味があり、時代背景(NWOBHMの隆盛)からも、盛り上がりまくりの名盤です。
確か1980年のレディングロックフェスティバルの初日トリが彼で、それも素晴らしい演奏だったという記事を記憶していますが(それにしてもしょうもないこと覚えているな、私は)、このCDは凄い!の一言。一曲目の「Shin Kicker」からVo・Gとも絶好調。「Moon Child」なんて、アーム無しのはずなのにどうやってんの?得意のボトルネックか?てな切れまくりの演奏。その他の演奏も乾いたストラトサウンド、ゲイリーマッカボイのガニ股ベース(なんじゃ?)、テッドマッケンナのどかどかドラムと、3ピースの典型かつ最良の演奏がたたき出されます。
で、最後の「Shadow Play」です。この曲、哀愁と攻撃が素晴らしくバランスした名曲です。いつもこの曲で鳥肌が立ちますね。最後、メンバー紹介をして、「Thank you!Good night!」といって「Yeah!」と言ってからまたフェードインして弾くわ弾くわ。得意のピッキングハーモニックス連発で「燃えたぎるギター」っていうのはこういうことです。
ロリー自身は以前からライブの高評価がスタジオ版の低評価に繋がっているのを嫌っていて、「ライブが、というのであれば汗の入った缶でも渡せば良い」と言っていました。が、このライブは「UFOライブ」とタメ張れる凄さだと思います。
生々しい音が欲しいときはこれですよ。
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