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2007年11月21日 (水)

村上春樹は僕には駄目かも(「スプートニクの恋人」)

横浜に来た。湾から見える波が、ビルエヴァンスのピアノのリズムを追いかけるかのように行き来している。園子はその凹凸を見ながら、「こんな時はピアソラのタンゴが聴きたい」と呟きながら、フェラガモのヒールでこつ、こつ、こつとレンガを鳴らしている.....

なんて情景あるわきゃねえだろ!

と突っ込みを入れたくなるんですなあ、村上春樹。いや、園子でもタツでもいいんですが。今日が台湾出張で、たまたま持って行ったのがこれ。

スプートニクの恋人スプートニクの恋人

何て言うか、ステレオタイプなんですよね。金持ちの30歳前の女性、女子大生崩れのフリーター女性、何となく先生になった大学生。それぞれが満たされていて満たされていない。純文学に現実性を求めちゃいけないんでしょうが、逆にその設定に妙な現実性があり、どうも居心地が悪い。なぜギリシャなのか?伊香保温泉でも良いじゃないですか?

「そりゃねえだろ!」という突っ込みがありそうですが、この辺の設定って渡辺淳一に近くないですか?不倫→温泉→鴨料理かフランス料理→死による終り。でこれが渡辺氏によるところの「純愛」らしいんですが、そりゃねえだろう。

最近、「純文学に意味を求めることは無意味なんじゃないか?」と思っています。例えば、この小説、「喪失と再生」と言ってもいいんでしょうが、それって内容をそのままなぞっているだけだな、と。もう筋は忘れてしまった「ノルウェーの森」も、何となくいけすかなかった記憶があります。あー、自分の俗さが嫌になってくるなあ。

とはいえ、文章の格調はあると思いますし、もうちょっと別の小説は読んでみたいと思います。あと、あくまで私の感想ですから、文句言わないで下さい(ちょっとお願い)。

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コメント

村上春樹・・・
何冊か読みました~
理解力の乏しかった私には内容分からず・・・
それでもまた読んでしまう・・・読ませてしまう、文章力は凄いと思った記憶があります。

あり得ない情景描写、納得です。

投稿: 240@s | 2007年12月13日 (木) 21時21分

240@sさん、

文章は上手いと思いますね。ただ、どうにも感情移入できないもどかしさがあります。この辺りは全くの好みですからね。

やはりもうちょっとどろどろした方がいいようです。

投稿: ドイツ特派員 | 2007年12月14日 (金) 23時41分

「羊をめぐる冒険」は、日本文学の最高傑作の1つだと勝手に思っています。

映画の題材としても抜群だと思うのですが、誰も思い付かないみたいで残念です。

個人的には「ノルウェーの森」の方が好きなのですが、村上春樹は、やっぱり「羊をめぐる冒険」だと思います。(最近のは読んでないので、偉そうな事言えないですけど)

投稿: ysjournal | 2010年7月29日 (木) 22時22分

ysjournalさん、ここまで辿って頂き、時間を使わせて申し訳ないです。

「羊をめぐる冒険」は未読です。一度読んでみようと思います。村上春樹って割と短時間で読めてしまうんですね。文章はある種平易なものだと思っているんで。夏の課題図書ですなあ。

投稿: ドイツ特派員 | 2010年7月30日 (金) 14時44分

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