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2008年2月 3日 (日)

「Grass Wall」(Burny Project)

シカゴはブルースどころじゃないです。東京の雪など比較になりません。

だってマイナス15度にきつい風です。元々シカゴはWind Cityと言われ、風が強いところですが、もう「寒い」を通り越して「痛い」。瀬戸内の温暖な気候でぬくぬくと育った私にはどうにもこうにも駄目です。

で、まだまだ入っていないCDが山ほどあるわけですが、Sorapapaさんを煽ったそのままの返し風を受けて、今日はこいつを紹介するです。1987年発表、Burny Projectの「Grass Wall」です。

某所から写真だけはお借りしましたが、何とオークションでは20000円もついているんですな。先日の横関敦「Get Away」もそうですが、これで私に何かあっても、何日かは命が持つってもんです。

これは知っている人は知っている、名古屋のSniperというバンドのギタリストである、日下部正則のソロ。日下部=草壁=Grass Wallなんだそうですが、そのこじつけは何だかなあ。

内容は、10曲中4曲がインスト、その他がVo物です。Voは正直あんまり上手くないし、まあ典型的なジャパメタの細い無理したハイトーン。この頃はそんなVoが多かったんですな。曲はメロディアスでオーソドックス。M9「Midnight Rain」なんて、ちゃんとしたVo(失礼!)が歌えば、LAメタルみたいとも言えますなあ。

で、Burny日下部のGはやっぱりオーソドックスかつ泣き泣き。雰囲気としてはDave Menikettiかな?Gary Moore程は暑苦しくなくてね。4曲のインストでも、無茶苦茶な早弾きは無くて、上手くメロディアスにしてますね。そういや今思い出した、87年の楽器フェアで、Burny日下部の1人ライブ(バックは録音)やってたなあ、確かM3の「No Remorse」を弾いていましたな。この曲はCDのインナーにタブ付の楽譜になってました。例えばM8の「Necromicron」なんてハイスピード曲でも、オーソドックスに攻めてしかも緊張感はある。中々こうは行きませんよ、そこの女子高生。

で、ハイライトはM10ラストの「Time Was」。もうGary Mooreの「Still Got the Blues」とタメ張れますよこのプレーは。これでもかの泣きのテンコ盛りで攻める攻める。このレスポールの音、凄いですなあ。変に分厚くなってしまったGaryよりこっちの方が好き。

ちなみにこの「Burny」というあだ名、確かフェルナンデスのコピーブランドであるBurnyのレスポールを使ってたから、と聞いた事があります。大谷レイブンのグレコストラトといい、やっぱり腕なんだよな(反省)。またこのBurny、「僕はギターのフレットボードには右手は持っていかない(ライトハンドはしない)」と言ってました。それはそれで格好良いじゃねえの。

結局ギターは腕か(爆)。

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コメント

 そんなまた地球の反対側から凄い技を炸裂させんでも(笑)。いや~もうこのレベルになると私はまったく付いて行けません。しかし、説明読んでると、何となくプレイが目に浮かんでくるようです。

 右手を使わないことにプライド持ってるのってかっこいいですね。ダグ・アルドリッチもほとんど右手使いませんけど、凄いソロ弾きますからね。ここまでテクニックが進化してくると、あえてそれをしないことでプレイの特長が強調される気がします。

投稿: しまうま | 2008年2月 3日 (日) 18時43分

しまうまさん、

いや、しまうまさんのマニアレベルもそりゃあもう....。私などはジャパメタマニアなら「けっ!」と言われる程度でしょう。

以前北島健二だったか、「一度ギタリストは、六弦だけでどれだけプレーできるかやってみても面白い。」なんてことを言っていましたが、敢えて制限を設けて弾いてみる、というのは面白いことだと思います。私ですか?あってもなくてもヘタレです(笑)。ただ、右手はフレットには行きませんねえ。

投稿: ドイツ特派員 | 2008年2月 3日 (日) 22時52分

こんばんわ~。
おお!バーニー日下部=Grass Wallですね!うう、、、羨ましい。。。ちなみにSINSEIは未聴です。

実はSINSEIがジャパメタを聴いていた時期ってほんの一時で、84年から88年、つまり大学生の頃で、アースシェイカーやラウドネスに始まってDead Endで頂点を極め、エックスからフェイドアウトしていった感じなんですけれど、

その間主だったバンドはライブハウス等で結構観て来たつもりなんですけれど(フラットバッカーの東京初進出も渋谷で観ましたよ~)、結局最終的にスナイパーだけは観れなかった。これだけは未だに口惜しいんですよね~。。。せめて映像だけでもどこかにないものかと探してるんですけれど。。。

ドイツ特派員さんは生・日下部、観てるんですね~。(羨ましい)

>Voは正直あんまり上手くないし、まあ典型的なジャパメタの細い無理したハイトーン。

あれ?Voは確かTomoじゃなかったかな?(違いましたっけ?)リアクションのインディーズ時代のVoで、ムルバスというインディーズバンドでもVoだったんですけれど、ムルバス解散=Vo以外のメンバー全員で別のバンド結成、、、という嫌われ者でした。

でも実はSINSEIは割りと好きだったんだよなぁ~Tomoの歌声。(少なくともメジャーデビュー後のリアクションのVo ジュンヤよりは好きだなぁ~)

すいません、いつものだらだらコメントで、、、``r(^^;)

ところで横関敦のブロンクスのデビューアルバム持っているんですけれど、これは高く売れますでしょうか?(金欠病なのらぁ~)

投稿: SINSEI | 2008年2月 6日 (水) 00時43分

Sinseiさん、充分ジャパメタヲタじゃあないですか(笑)。

Burny日下部のSniperは私も見ていないし、名盤といわれている「Quick & Dead」(でした?)も聞いたことがない。名古屋の最終兵器、という感じだったはず。

私はあんまりライブハウスには行っていなくて、Terra Rosa、X-Rayくらい。ホールではEarthshaker、Dead Endですかね?

そう、Voは元ムルバスの岸本Tomoです。私としては線の細さが気になるんですね。ただ、ムルバスは聞いたことがないんで、もしかして印象が変わるかも。確かその頃って、ロンメルとかサブラベルズとかが関東では頑張っていた頃ではないですかね。

ブロンクスの1st、持っているんですな(にやり)。どうなんでしょうねえ、レア度は分かりませんが、ブロンクスのCDやLPなんて見たこと無いです。

それにしても、お互いこんなことばかり覚えていると肝心なことが頭に入らないような....。

投稿: ドイツ特派員 | 2008年2月 7日 (木) 00時21分

うわぁ〜、ヘンな人、集まってる(笑)。スナイパー昔ライブ見たなぁ…。もちろんナマで。バーニーさんのプロジェクトのCDがあるとは知りませんでした。結局メジャーデビューしてないんですよね。結構その辺変なバンドあったような。クロウリーとか(笑)。

投稿: フレ | 2008年2月 7日 (木) 23時35分

フレさん、変な人その1です。

おお、クロウリー!なんてバンドもありましたなあ。未聴ですが、当時のロッキンfなんか見てたらまあアマチュアから何から出ていましたなあ。アーグポリスとか。

投稿: ドイツ特派員 | 2008年2月 9日 (土) 09時03分

Voはトモさんですが、ミッドナイトレインはバーニーさんが歌ってます。
バーニーの名前の由来はホワイトスネイクのバーニーマースデンに顔が似てるからついたアダ名です。
バーニーさんのレスポールはグレコです。
ジャパメタファンなら常識的なことだけどなぁ( ´Д`)y━・~~

投稿: 間違ってます | 2013年7月11日 (木) 01時40分

間違っていますさん、こんな古い記事にご指摘感謝です。どうもありがとうございます。このままコメント残して修正、にしますのでよろしくお願いします。

投稿: ドイツ特派員 | 2013年7月15日 (月) 20時19分

グラスウォールはメジャーアルバムです。
当時YAMAHA系のアーチストとして松本タカヒロ、北島ケンジ、バーニーがほぼ同時期にアルバムを出しています。
この三人に葛城テツヤが次世代ギタリストとしてYAMAHAがプッシュしてました。
松本、北島は早くからプロとしてスタジオやサポートギタリストとして活動してましたが、バーニーはアマチュアからのソロデビュー。
いかにバーニーの評価が高いかわかります。
松本、北島はビーイング系のサポートから売れていきましたが、残念ながらバーニーは知る人ぞ知るギタリストになったのは残念。
近年は吉井カズヤのバンドにはなくてはならないギタリストとして、相変わらずのテクニックを披露しています。

投稿: ついでに | 2013年7月20日 (土) 04時56分

どうも追記わざわざ有難うございます。吉井和哉のバンドについては、最近どの雑誌だったかにインタビュー出てて「おお」と思いましたね。葛城もビーイング系になるのかな?ソロは結構好きで一時期聞いていました。

投稿: ドイツ特派員 | 2013年7月20日 (土) 08時01分

グラスウォールは随所にドラムレコーディングのミステイクをそのままにして構成された曲があるそうです。
"当時ライトバンドはやらない"と言っていたバーニーさん、実は"出来なくないけど、それ程得意ではないから(笑)"と本人から聞きました。
being系のサポートは何度か話はあったけど、断っていたそうです。
当時beingには浜田麻里さんのバックバンドには名古屋時代の先輩のYOUさんがいた為嫌だったらしい。

投稿: BMW | 2020年8月15日 (土) 14時58分

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