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2008年7月27日 (日)

高額商品「Dead Line(Dead End)」

こ、これでまた数日は飢えをしのげるCDを発見したああ!

全然知らなかったんですが、ビジュアル系バンドの創始とも言われているDead Endの「Dead Line」、今やヤフオクでも2万円位している模様。ちなみに私はアナログLPとCDを両方持っています。ほんとしょうがない中年(爆)。先日フレさんのブログでDead Endを取り上げていたり、以前Dead Endをバンドで一緒にやろうとしていた方からメールを貰ったりして、プチDead End祭りになっているんで。

はいはい、よい子は泣かない泣かない、只のCDだから(笑)。

知っている人はよく知っているでしょうがこのアルバム、当時のインディーズでは記録的な売り上げ(確か5万枚くらい?)を叩き出したアルバムで、メジャーデビュー後も含め、ルナシーやラルクアンシェルなどが多大な影響を受けているわけです。

ただこのアルバム、多少経緯が複雑で、元々はGが香川孝博だったのが、大半のバッキング録音したあと脱退してしまったため、ソロと一部バッキングだけが足立You祐二になってます(M6/Defenitive Urgeのソロは香川だったはず)。またこのアルバム後、Drの田野勝啓が病気で脱退→Saber tigerから湊雅史加入となります。

ということが影響しているのか、ミックスなんかもかなりやっつけのところがあり、同じインディーズでも、Terra Rosaの「The Endless Basis」などと比べるとかなり詰めが甘いし、荒っぽいところがあります。しかしながら、その荒っぽさがこの音楽性には合っているところもあるのでこれはこれでありか、と思っています。まあ元々あんまり音質に拘らないというところも大きいのですが....。

Dead Endというバンドは、「四つの異なる個性のぶつかり合い」ということをよく言われていて、MorrieのパンキッシュなVo・Youのウリ~シェンカー直系ヨーロピアンG・Cool JoeのパキパキピックB・田野のある種プログレッシブなDrと、普通は共存しないような志向が確かに共存しているんですね。ただ、恐らく(香川・湊を含め)ハードロックのベースは皆持っているのは良く分かるので、意外と整合性の高い良質なハードロックとして聴けるんじゃないかな、と思います。

このアルバムでは、Morrieの詩世界が独特でしてね、彼の場合小説から取っているのが多いんじゃないかと想像しますが、恐らくラブクラウトなどの怪奇小説や、ラテンアメリカの幻想小説を下敷きにしているんだろうと。例えば、

「泣き叫ぶ鬼の串刺し」(Spider in the Brain)                                      「灰になった黒猫を呪う」(Beyond the Reincarnation)                       「張り詰めたその異空間そのものを殺れ」(Frenzy)

などなど。少し「ブレードランナー」的世界も垣間見ることができます。ちなみに彼は外国語大学でスペイン語を専攻していて、今はNY在住ですから、かなり語学は堪能で、外国文学にも造詣は深いと思います。また当時のMorrieってカッコ良いんだこれが。髪の立て方もX Japanとは違っていてねえ、顔自体の良さもあって一言でいって「Cool」。

結構曲自体は私には普遍的で、多少スラッシーな要素もあるハードロックだと思っていて、しかもYouのギターがこれがまた泣く泣く。私にはシェンカーよりウルリッヒロート(ウリじゃなくてね、これ重要)を強く感じますね。当時インタビューで、「僕はウルリッヒとマイケルしか聞いていない。世界で一番と二番のギタリストだけしかコピーしてない」と言っていたと思いますが、へんちくりんな音の飛ばし方(例えばBeyond the Reincarnation)は正にウルリッヒですね。が、案外ポップな面もあって、例えば「Spider in the Brain」なんて、どろどろのメインからいきなり明るいGソロになったり、逆に明るいイントロソロからどろどろになってサビがまた哀愁になる「Purfume of Violence」だったり。

リズム隊は典型的な前のめり乗りですが、これがまた攻撃的な曲調に合っていて良いんですな。田野なんてシモンズ鳴らしてるし、多分プログレは結構好きなんじゃないかな。Cool JoeはまさにCoolで、にらみを利かせてパキパキのロックンロール系ベースなんですな。何しろ殆ど笑わないし、それがまたこのバンドにぴったり。

ビジュアル系への影響でいえば、この頃は寧ろ外見部分が強いはずで、音楽的には寧ろラストアルバムになる「Zero」が影響を与えているんじゃないかな、と思います。ふわりとしたアルペジオに乗せた前乗りドラムとかね。

このあと、メジャーデビューして三枚のスタジオアルバムを残して解散するんですが、このあとドンドン表面的には暗黒面を無くして、黒→白という印象になっていくんですよ。歌詞などは、実は表現の違いで暗黒面をしっかり残しているんですけど。

音に厳しい人には少し厳しいCDかも知れませんが、当時のインディーズ世界の熱さは体験できるCDだと思いますよ。

生活に困ったら誰かCD買ってください、再発される前に。

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コメント

このファーストのジャケットをモロに見るとやっぱインパクトあるなぁ…。ウチもアナログであるんだけどペラペラの紙でさ(笑)。しかし歌詞のインパクトもともかくバンドのダークなイメージがこれまたよろしかった。しかしプチデッドエンド祭りになっているっていいな、一体いつになったら大人になれるんだろう?(笑)。

投稿: フレ | 2008年7月27日 (日) 23時13分

フレさん、

私もどこかにアナログ盤があると思いますが、思いっきり低予算感満載だった筈ですね。ま、それがインディーズの良さでもあるわけですが....。

大きくなったら大人になります(ってなんじゃそりゃ?)。

投稿: ドイツ特派員 | 2008年7月28日 (月) 08時23分

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