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2009年1月24日 (土)

サンクコスト

さあさあ、またロック阿呆のデブが詰まんないこと思いつきましたよ。

欧州ネタに行く前に、自分のエントリーを思い出して、「これって部分的にサンクコストのことに繋がるんじゃねえの?」と自分で認識を新たにしたのがこれを書いている阿呆でしてね....。

実は今回の欧州滞在中に、前職で仲の良かった奴がやはり別の会社に移り、近くに居ることが判明、「んじゃあブリュッセルで美味い飯でもどうかね?」ということになり、結局私が借りているアパートで泊まった、ということがありました。そいつ、海外に留学していてMBAも取っていて、さらに今は国内の某帝大系国立大学で電気物理の博士課程に行っている、それでいてアホな話ができるという香ばしい奴です。年は私と同じなんですが、前職の入社は確か4年程後なので、私には敬語を使ってくれます。しかも、どう考えても一緒に深くは仕事をしたことがないのに、仲が良いのは何故でしょうかね?

で、そいつはさすがにMBAホルダー、会社会計についても中々詳しい。こっちはにわかで勉強しているだけなんで表向きは付いていけても多分本質は分かってない。ですが、そこで一致したのが、

「だからあ、サンクコストを別の事業で取り戻すってのはアホだよね」

ということ。サンクコストというのは、「埋没費用」という訳になりますが、要は既に投資してしまい、次の投資計画とは無関係に回収不能な費用のことです。その話をしながら、「ああ、あのエントリーって、ここに部分的には繋がるよな」と思った次第です。

例えばAという事業があり、そこで5億円投資したがまだ全然回収できてない。ところが今度Bという事業をやろう、と言った時、「Aの事業で赤字がある、それもちゃんとこのBの事業利益に乗っけなきゃ駄目だ」というような話が出ると、「サンクコストの誤り」、ということになってしまいます。要はAという事業とBという事業は関係ないわけですから、そこで取り戻そうというのが土台間違いだということです。

ところが、実際の事業ではこれほど簡単ではなく、良くあるのが「何とかAという事業を成功させなきゃならない。とすると、さらにA’の投資をして何とかする、でも難しいとさらにA”をやる……という悪循環が出てくるわけです。壮大な失敗として、「コンコルド開発の誤謬」というのがあります。

結局、掛けてしまった金というのは戻らない、という身も蓋もない事実を認めることから入らないと、どうも人間は間違いを犯すみたいで、一番多いのは投資・ギャンブルの失敗じゃないでしょうか?「あそこにあれだけ掛けちゃった、だからこいつでもう一回張って戻すぞ」という状態。

このことに関連して、先日読んだ山崎元の「超簡単・お金の運用術」では、損切りについても一切の市場情報を織り込まず、とにかく前に起きた損を無視していくことを書いていました。これなどは正にサンクコストの考え方だと思います。

(ただ、会社の場合にそのことが一筋縄では行かないのは、実は一つの赤字事業が他の事業を支えている場合があることです。それは金銭的なものではなく、技術的な広がりであったり、人的な育成であったり…。例えば、サントリーのビール事業が数十年経って黒字になったと言う話があり、恐らくキャッシュフローとしてはまだ全然失敗段階なんだと思います。ただ、その事業からの別の事業への技術的な拡大がどう影響しているかはよく分からないところで、もしかするとその効果で事業を維持させていった可能性もあります。コンコルドでの事業にそのような副次効果があったのかどうか...)

でもね、心地良さのあまり、楽器で首が回らないのはやっぱり阿呆だと思うであります。

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