日本ハードロックの至宝「III」(VowWow)
よーく考えてみると、このアルバムについて何も書いていないのが何とマヌケかと....。
日本が生んだ最高峰のロックバンドであるVow Wowの「III」です。メンバーは、人見元基(Vo)・山本恭司(G)・厚見玲衣(K)・佐野賢二(B)・新見俊宏(D)です。この後、Bが不安定になり、ニールマーレイが入ったり、ジョンウエットンがちょっと弾いたり、マークゴールドが弾いたり....して解散してしまいます。
もう内容は何も言うことがない最強のものです。一曲目の「Go Insane」からラストの「Pains of Love」まで隙は全くなし。キラーチューンは二曲目の「Shot in the Dark」でしょうが、それ以外の曲も泣きとグルービーさと重さと全てが高水準のバランス。
で、誰が何と言おうと史上最高のヴォーカリストである人見元基がもう暴れまくりです。「Go Insane」頭の笑い声から始まる絶唱というに相応しい歌です。特に、「Shock Waves」のイントロからドンドン盛り上がる歌、「Shot in the Dark」のシャウト、世界を見渡してもこれだけのヴォーカルがどれだけいるか....。今や高校の英語教師、世界で一番シャウトできる教師だな(笑)。
そこに実はかなり肝になっているコーラスが絡むわけですが、何しろ山本恭司にしても厚見玲衣にしても自分のバンドでVoを取っていたわけですから、ライブのコーラスも完璧。更にBow Wow時代からの旧知である佐野賢二と新見俊宏のリズム体も素晴らしく、「Doncha Wanna Cum」のシャッフルなんて中々出せませんよあのノリは。Bが弱い、という声もありますが、やっぱりキンさん(と敢えて呼びますが)は欠かせない。個人的にはニールマーレイのBは大好きなんですが、ここは愛国主義ということで、全員日本人の構成に愛情があるんですよ。
あまり話題に上らないのが不思議ですが、隠れた名曲としては「Stay Close Tonight」ですね。途中のサビのなんとも言えない美しさ、厚見のKey進行が効いていますねえ。
一つ残念なのはサウンドプロダクション。もっとやり方があったと思うんですが....。ま、音質にあまり拘らない私としては些細な事なんですけどね。
下のYouTubeを見てください。これが公立高校の英語教師か?しかも東京外大卒って....。もう信じられん。
これは、全メタルファン必聴のアルバムです。
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