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2009年5月24日 (日)

比較読書:「ザ・プロフェッショナル」(大前研一)「会社が放り出したい人・1億積んでも欲しい人」(堀紘一)

で、下の記事にある通り、一度に二冊の並行読書。初めてですが中々に楽しゅうございました。


実は、大前研一の本は昔途中で放り出したことがあります。これです。


今でもよく覚えてるんですが、アメリカ出張で持っていったものの、アイダホのホテルで読んでいてあまりの内容の無さに途中放棄、そのままホテルに放置してきました。トラウマじゃないですが、この表紙のイラスト(私は勝手に「前向き君」と呼んでいる)が出るとその本は買えません。

堀紘一は、以前この本は読んでいましたが、内容をほとんど覚えていない(涙)。


で、読み比べますた。

といっても、そんなに結論に差があるとは思えない。私の読み取りは、仕事で一流になるには、
1.会社に安住するな
2.勉強を続けろ
3.意思を持て、目的意識を持て

というところに集約されて、結局「最後は人」というところに行き着いています。大前が言うところの「パーソン・スペシフィック」であり、堀が言っていることも「誠実さ」だったりするわけです。
また、「学び続ける」というところに力点を置いているのも共通です。

ただ、違うところは大前が有名な企業家での説明にかなりの部分を使っているのに対し、堀はかなり身近で生臭い事例を多く使っているところですね。これは、元々の二人の付き合いの範囲がそのまま出ているのかも知れませんし、大前の見ている先がジャックウエルチやリークワンユーだったりするのに対し、堀は次世代の起業家を見ている、という立ち位置の違いもあるでしょう。また、大前が「論理」を全面に出して説明しているのに対し、堀は「気構え」を全面に出しているようにも見受けられます(ただ、これは別に「理屈屋」と「気合屋」ということではないので誤解無いように)。これも、先に述べた立ち位置や付き合いの違いだと思います。

二人とも、「意思への投資(大前)」「目的意識(堀)」という言葉で重要性を書いています。この辺りは、二人への好き嫌いを別に、学ばなきゃならないでしょう。

ここからは内容からは少し離れます。

この二人、年もほぼ同じ、経歴もコンサルタントは途中からの転身、現在は個人での会社経営と非常に似た者同士ですが、私はどうも大前より堀の本が気持ちに入りやすい。実はこういう読み方をしたのは、内容を知るということより、以前の大前の本でも感じていた大前の本への違和感を確認したかったのですが、今回少し見えてきたのは、

大前の本には洒脱さがない

ということ。何と言うか、自分を少し笑うようなところがない。堀だって経歴見りゃ東大-ハーバードMBA-ボストンコンサル社長なんてもう信じられんものなんですが、何か新橋の飲み屋辺りでクダ巻いててもおかしくない気がするんですね、「お前らなあ、俺のことをズラって言うなあ!」とか言って。ところが、大前はもうバリバリのエリートという感じで、会話の全てが監視されているような気がします。あと、大前の自慢癖にもあるんでしょうが、「ああ、あんたは偉いね、そりゃリークワンユーにもインタビューして良いよね」という気疲れがある(ちなみにこの本の中でリークワンユーへのインタビューの逸話があるんですが、正直何が言いたいのかさっぱり分かりません)

別に学術書に笑いの要素は必要ないですが、どこかに、「あ、この人も人の子なのね」というところがあるものに安心感を抱くのかも知れません。実は、私がかなり参考にしている山崎元の本も、こういう洒脱さがあるんですね。勝間和代の本には、あるような文体でそれがない。特に人生指南書のような本には、そういう要素が(少なくとも私には)必要な気がします。

あとの結論は、「俺はバカだからコンサルにはなれねえや」ということかなrain


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