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2009年5月 3日 (日)

日本の将来と生活サバイバル(渡辺千賀さんのブログから)

最近、渡辺千賀さんのブログを読んでいて、少し呆けた頭で色々と考えていました。元のエントリーはこちら

要は、「日本はもう良くならない」→「日本にいても生活が立ち行かなく可能性が高くなる」→「海外で活路を見つけられるようにした方が良いんじゃないか?」という流れだと理解しています。

まず、私のこのエントリーへの第一印象は、「そんなこと言うなよなあ...」という極めて情緒的なもの。まず、「良くならない」ということで言えば、「んな20年後のことはわかるかね?」ということ。例えば、戦後に20年後の経済復興を予想した人はいないと思いますしね(これは、別に「そうじゃなくて良くなるんだよ」ということが言いたいわけじゃないので誤解なく)。もし、今が「100年に一度の危機」であれば、それに比較すべき日本の状況は第二次大戦後、若しくは関東大震災後ということで挙げてみただけです。また、もし明らかに悪くなるとして、ニッポン沈没でも無い限り20年後を考えて動ける人は限られているわけで、何となく高みの見物を感じて鼻白んでしまったのも事実です。正直、「何を根拠に...」という感じが強く、そりゃ大繁栄はできなくても、少なくとも大半の国民が死ななきゃならないということにはならないだろうな、と思っています。

選んで海外に行ける人はかなり恵まれているのは認めなければいけないと思いますし、例えばインドにしても中国にしても、海外に出ている人はやはり富裕層です。誤解されているかもしれませんが、今、中国から日本の大学に留学している学生は、殆ど仕送りだけで生活し、バイトをしていないんだそうです(複数の大学で教えている友人の大学教授から直接聞きました)。確かにそれ以前にはかなりの負担で留学していた人もいるでしょうが、実際は少数派だったようです。また、結構イラン系の人がアメリカに居るのを直接知っていますが、彼らも要は富裕層で、イランが混乱した時に簡単に移住できた層が多い訳です。そう考えると、「海外でやってみたら?」ということに対しては、日本でも万人に通用することではないんじゃないでしょうか?

少なくとも、今の日本というのは世界では相当恵まれた国であろうし、その状況から「もう駄目だ、海外へ行こう」というのは、あまりにも現在を無視した議論だと思うんですね。

ただし、ここからはまた別の議論になります。

それでも、海外に目を向けるのは決して悪いことではなく、寧ろ必須のことになるかも知れません。それは、
1.これからは国境を越えた仕事が当たり前になること
2.残念ではあるが、英語を使う仕事が必須になること
3.海外から日本を見ると、違った視点に立てること
という点がありますな。

特に3.については、私自身にも経験があります。北朝鮮がテポドンを打った時、私はドイツに居ました。また同じ頃、東海村の原発事故がありました。そのとき思ったことは何か?

このまま日本に帰れなくなったら、どうやって生活するかな?

真面目に難民になることを考えたんですね。多分ドイツですから最低の生活保護は出るだろう、ただ、その中で職を探すとして、食える職に有りつけるか?どうやって自分の力を発揮できるか?と考えた時、愕然としてしまったわけです。

こんなことを考えなければいけないのは非常に不幸なことですし、英語一つ取っても、他の言葉なしで生活できることは非常に幸福なことだと思います。ただ、その幸福が不幸の始まりになることもありうるわけで、それに対する備えもしておいた方がいい。

少し思ったのは、渡辺さんの考え方は「華僑」に近いかな?というもの。何処でも生活できる、ただどこかに繋がりがある、という感覚ですか?私は、「国境を越えた人事異動」と考えていて、国内に留まるもよし、ただ、海外に人事異動がしたいと思ったとき、それができるだけの能力は持っておいた方がいいよ、ということですかね?これは、日本が没落しようが繁栄しようが関係ないことでしょう。

私自身は日本が好きだし、日本人も恐らく一番好き(特に女性は)。桜見て、ホタル見て、紅葉を楽しんで、最後はトンカツを畳の上で食べて死ぬというのが理想。それでも、何かでサバイバルが必要な時のためには色々と準備しとかなきゃいかんということでしょう。

やべ、準備できてねえや。



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