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2009年8月 9日 (日)

LAメタルの異端児:「Wants You!」(Rough Cutt)

新しいカテゴリーを上げて調子にのってもう一枚行きます。以前も取り上げているんですが....

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Rough Cuttの「Wants You!」です。


元々Rough Cuttは西海岸では有名なバンドで、Jake.E.LeeやCraig Gouldyも在籍したことがあります。一枚目の「Rough Cutt」とこのアルバム二枚で一旦解散してしまいます(その後アルバムを出していますが、詳細は調べていません)。

で、何ゆえ「異端児」と言ったかといえば、その音楽が他のLAメタル(RattやMotley CrueやPoisonやDokkenなどなど)とは違うから。いや、ルックス的には結構似た感じのヘアメタルといわれても仕方ないんですが。
Roughcutt








大体他のLAメタルバンドが、結構ハデハデでキャッチーなメタルをやっていたのに対し、このRough Cutt、かなりブルージーなHRをやっているんですね。その肝はVoのPaul Shortino。一時は、「これだけのVoはLA中探してもいない」と言われていましたが、全くその通り。基本はハスキー系の声なんですが、とにかく声 量・歌い回しの上手さ、セクシーさが半端じゃない。彼の凄さはあの「Stars」(USA For AfricaのHM版)の中、シャウト一発でRonnie Dioをして「凄い!」と言わしめたところ。

この中の1:36からと1:57のシャウト! 8:35からがShortino。歌ってから「ディーンマーティンみたいだぜ」と呟くのもカッコイイ。

で、この「Wants You!」ですが、一曲目のロックアンセム的な「Rock the USA」からもう飛ばしまくり!です。「ロシアじゃあ法律でロック禁止じゃねえか。星条旗の元へようこそ」なんて、ロックアンセムだから許されるんでしょ うなあ。この曲で掴みOKってなもんですな。

その後、ブルージーさ全開の「Bad Reputation」からポップな「Don't Settle for Less」をはさみ、やはりブルージーでちょっとポップな「Hot'n'Ready」「Take a Chance」で(昔の)A面が終わります。B面は乗りの良い「We Like it Loud」から始まり、かなりブルースロックベッタリの「Double Trouble」、やはりロックアンセム的な明るさの「You Wanna be a Star」、疾走感のある「Let 'em Talk」と行き、最後にキラーチューンであるバラード、「The Night Cries(For You)」となります。

もうね、一曲目とラストでCD一枚分払っても充分お釣りが来ますな。特にラスト、あんな熱いバラード聞かせるHRバンドって中々いない。

それでも売れなかったのは、やはり地味と思われた楽曲なのか、時代とは少しずれたイメージ戦略の失敗か、はたまたギターヒーローが不在だったことが 原因か....。ルックスだってGのAmir Derakなんて結構良いと思うし、Paul Shortinoはマッチョなアメリカ人で行けばよかったと思うんだけどな。確かにGとしては余りパッとしたプレイはなかったんですね。

今なら1stとのカップリングで出ています。そんなに高くないし、1stも良いんでご興味あれば是非聞いて欲しいなあ。

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