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2009年10月11日 (日)

トリビュートアルバムのあるべき姿:「Who do they think we are?」(Deep Purple tribute Japan)

今日もウォーキングしながらメタルでしたが何か変ですか?あ、また笑ったなそこの婦人警官。いいですか、貴方はポルノグラフィティーを聴きますか?バンド名の由来を知っていますか?良く聞いて下さい、アメリカにExtreamというバンドがあってその二枚目のアルバムが「Pornograffiti」でね、そこから取ってだなあ…

というような話は誰も聞いていない今日この頃、ふとこのアルバムを聞いていたわけです。


まずジャケットが二重丸ですなあ。ちゃんとラージヘッドのストラトだし。

大体ミュージシャンが食い扶持に困るとトリビュート物に走る傾向が特に海外では顕著。悪名高きリーハート界隈だったりするわけです。で、元々メタルのミュージシャンというのは楽器の演奏能力を誇示するためにやっている連中が多いんで、トリビュートといっても「曲は素材ね、俺はそのまま素で行きますから」なんていうイングヴェイのような奴がぞろぞろ出てくるわけです。確かBurrn!のレビューであったのが、「何処で弾いても、何を弾いても、誰とやってもイングヴェイ」というもの。うーん、名コピーだな。

ところが、先日レビューしたこいつにしても、日本のミュージシャンのトリビュートというのは、結構なんというか尊敬と言うか愛情というか、元のミュージシャンへの敬愛が出ているんですね。これだけじゃなく、例えば「虹伝説」とかもそう。


これも今度レビューしようかな?

で、このPurpleトリビュート、題名からして良いですね、トリビュート感満載で。また参加ミュージシャンが良いんですな。詳しくはリンク先で分かりますが、演奏力充分の連中を選んでいるんではっきり行って今のPurpleより上かも(とはいえ、このトリビュートが既に10年くらい経っているから今は分からないですが、少なくとも当時は)。実際にPurpleのロジャーグローバーとイアンギランがこれを聞いて、「良すぎる…」と言ったらしいですが、多分本音だったんでは無いでしょうかね。

Purpleの本質っていうのは、あくまでアルバムの曲というのは素材で、ライブでそいつを元にインタープレーをするという形にあったと思います(その点ではZepのカバーは難しいと思う。何しろ曲とグループの属性が強すぎるんで)。その部分で、「どこをいじって、どこをいじらないか?」という所がこのアルバムで上手く出来ていたと思うんですね。Voの人選にしても、「ここではまる」という人選を見事にやっている。「世界で一番歌の上手い教師」である人見元基にもやたらシャウト系を持ってこず、「Lay down, stay down」と「Strange kind of woman」を当て、逆にシャウター森川に「Fireball」と「Child in time」を充てたり、イマイチ声域の狭い二井原には「Woman from Tokyo」。しかし伏兵がいて、宮永”チビ”英一のVo。これで本職はDrってありえん。デーモンも頑張っていて普通なら「すげー」と言われる水準なんですが、何しろ歌っているのが「Burn」で、ツインVoの相手が人見元基なんでね、ちょっと可哀想。

Gについてはそれこそ料理の仕方はいくつもありますが、例えば「Burn」にはリッチー直系のBlaze池田を当てて、インタープレー爆発系には梶山を持ってきているという感性。それにしても藤本泰司との掛け合いは凄すぎ。橘高はちょっと弾きにくそうかな?彼とPurpleはちと違う気がする。あとは「Highway star」の中間英明、うーん自分の出し方がイングヴェイだなと思いますが、ギリギリOKという所ですね。

で、こういうハイテク系の人をちりばめながら、曲としてのまとまりを一番に考えている、それは結局Voをどうするかに掛かっているわけで、そこに焦点を置いているんだと思います。それにしてもこのVoを聞くにつけ、「日本のメタルはVoが弱い」というのが事実に反するのが良く分かる。まあ人見と森川は規格外なわけですが...。

以前別のPurpleトリビュートがあったんですが、これが正直ダメダメ。なんか各自が曲ではなくてインタープレーのみで、またそれが切り貼りでやっつけなんで更に駄目。しかもジャケットのストラトがスモールヘッドになっていて駄目さ四乗。それと比較してもしなくても、このアルバムは上質だと思います。また、曲自体も入門編として適切だと思いますね。個人的には「Smoke on the water」の何処が名曲か分からない人間なんで、これを外しているのも正解と思います。

いつ廃盤になるか分からないから早く手に入れましょう、皆さん。




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