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2009年11月19日 (木)

ベルギーでの言語の話(と美味いメシ)

まだ何か時差ぼけしているようなたるんだ今日この頃、先週までいたベルギーで聞いたことをつらつらと書いてみようか思います。

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ベルギー・ゲント旧市街地域。美しいです。

元々ベルギーという国は、ウエストファリア条約で出来たネーデルランド国の落ちこぼれ部分のようなもんらしいです。要は「ネーデルランドだけどそっちには行かないよ」といってスペイン王国に残ったところを母体にしているらしい。

良く知られているのは二言語構造ですかね。連中、とにかく平気で三ヶ国語くらいしゃべるわけで、私の上司なんかオランダ語とフランス語とドイツ語と英語ですね。実は現地で乗っていたタクシーが衝突事故を起こし、すぐに相手の車と交渉していたんですが(なんちゅう不運…)、まず最初に「お前はオランダ語?フランス語?」と確認していました。

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ベルギーは美食の国で、国民一人当たりのレストラン数は世界一とか。

そんな話をベルギー人としていると、最近その言語問題に新たな問題が起こっているんだそうです。曰く

1.元々小学校5年で第二外国語(元がフランス語ならオランダ語、逆なら逆というのが一般的)、中学校で更に第三外国語を習うのがシステム
2.ところが、最近フランス語圏の子供が第二外国語に英語を選択する事が増えてきた。こうなると第三外国語で習うのはさすが所得能力が厳しくなり、オランダ語を話す連中が減ってしまう
3.政府もその点を問題視していて、最近「ベルギー人ならちゃんと二言語できるようにしようキャンペーン」を進めている

ふうん、と思って聞いていたのですが、よくよく考えるとこれって結構面白い発想じゃないかな?と思うわけです。

要は、「ベルギー人の特徴は何だ?」という事を政府が見ていて、それが失われるのを防ごうとしているわけですな。多分小国でありながら、かなり高いGDPを誇っている(ドルベースでの一人当たりGDPは日本より少し高い)国の根幹として、言語を一つの特徴にしてるんじゃないかな?と想像するわけです。それはオランダ語云々ではなく、言語の取得能力を維持しようということなんじゃないのかという想像ですな。

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上からシカ肉のパテ、インゲンのスープ、ジビエ(ウサギ・シカ・カモ)のシチュー、デザートセット。美食の国にたがわず美味い。

こういう話を聞くと、何か「良いなあ」と思うところがあるんですね。そりゃ日本人から見ればその三ヶ国語は日本語の方言くらいの差でしかない(まあラテン語とゲルマン語の差はそれほど小さくはないけど)わけで、彼らが多言語を話せるというのは、それだけ国のあり方が複雑であることの反映でもあるわけです。それであっても、寧ろそれを逆手にとって、ある種の競争力にしようとしているのではないかな?とも思います。とはいえ、やはり英語の力は絶大なんでしょうけれど。

さて、英語勉強しよう

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