ドナウの旅人、若しくはハンガリー狂詩曲:東欧という魅惑
既に壁が崩れて5年以上が経過していて、急速な西側文化の流入が起こっていました。マクドナルドや西側のスーパーなどなど。それでも、大きなビルの間は東側の(勝手に想像している)雰囲気があった気がします。
東側のビルは概して大きく長いことが多い。
実はハンガリーというのは東西冷戦の終結に大きな役割を果たしていて、最初に国民の西側への旅行自由化を実施した国です。ここから激流の如く東側の崩壊が始まったという流れになっています。やはり当時は、「未だ見ぬ東ヨーロッパ」ということで、とにかく行くのにワクワクしていた事を思い出しますね。
ドナウ川から見るブダ城。中にヒルトンホテルが入っている(はず)。
逆側にある国会議事堂。「東欧のフィレンツェ」という表現も。
当時は、このままドナウ川から中世都市として有名なセンテンドレというところまでクルーズしていました。
センテンドレの象徴であるイコンの塔と、珍しいローマ教会。
ハンガリーでその他有名なのが、トカイワインという貴腐ワイン。で、いいワインがあれば大体において美味いものがあるわけで、例えばグラーシュといわれるパプリカを香辛料としたシチューのような肉の煮込みの元はこのハンガリーだったりします。ちなみにブダペストのレストラン、昼から夜の間、閉店の時間がなく、ずっと開店中でしたが、他の国(東西問わず)では一般的ではありません。
恐らく今行けば、町のあり方はすっかり普通の欧州になっているんだろうと思いますが、当時は流入する西側とかつての東側、さらには元々のマジャールとしての伝統が渾然一体になった感じがしました。もっと当時の混沌を感じておけばよかったですし、逆にその頃に訪問できたのはとても幸いだった気がします。
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コメント
こんにちは♪
素敵ですね。
写真だけでも独特の雰囲気が伝わって来ます♪
特派員さんからはご自分で思われているよりずっと軽やかな感じを受けるのですが、
きっといろいろな場所へ足を運んでそこの空気を肌で感じておられるからでしょうね。
実際にそこに住む人の存在感が記事から伝わってくるのは、なかなかないことだと思います^^
投稿: こでまり | 2009年12月27日 (日) 16時54分
こでまりさん、軽やかにありたいのですが体重が…(笑)。
何処までその場所の空気が感じられるのか、実は全然感じられていなくて、事前の情報に自分の思考を合わせているだけじゃないか?と思うこともしばしばです。出来れば「ミステリートレイン」のように、行った所が分からないという場所でそこの空気を感じてみたいですね。
投稿: ドイツ特派員 | 2009年12月27日 (日) 20時27分