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2010年2月24日 (水)

ワークライフバランス考

最近、「ワークライフバランス」という言葉が良く出てきます。ものすごーく単純に言えば、

「んな仕事ばっかしてないでさ、仕事以外の自分や家族や地域ともちゃんと関係を持とうよ」

ということかなあ?と。世の中では、サービス残業や長時間労働が悪しき話題になり、最後には、「日本はやはり欧州のようにワークライフバランスを取らなきゃ」という言葉で締められることが多いですかね?

ちなみに私、前職でも現職でも、「家庭の事より仕事優先」などと言われたことは只の一度もありませんし、サービス残業などもやった事はありません。前職は典型的な日本企業でしたが、家族の病気で会社を休むことで咎められた事は一度としてないし、今の会社(アメリカ企業)もそう。その意味では物凄く恵まれた環境であると思います。

ということもあり、基本的には「会社や仕事に縛られる」などという生活は御免被りたいわけですが、ことはそう簡単ではないような気がしていてどうもモヤモヤする今日この頃。

例えば良く「日本は労働時間が長い」と言われるんですが、これとても実は業種によって相当の差があるんじゃないかな?と思っています。私は半導体関連の業界とかなり仕事をしたのですが、この業界の長時間労働は別に日本だけではなく、むしろ韓国や台湾の連中に言わせると、「日本の連中は何であんなに短時間しか働かないんだ?」と文句が出るらしい。今や世界で優良ビジネスモデルとして挙げられることも多いサムスンやTSMCなど、そりゃ長時間労働の権化といっても良い働き方をしています。

で、翻って今度はワークライフバランスの権化である欧州を見れば、半導体関連はもはやかなり寂しい状況で、その寂しさは落ちぶれたと言われる日本より酷い。ある人から聞いたのですが、日本向けの出荷について、日本の金曜午後にクレームが出るのが一番怖い、と。何故なら金曜はもう半休のようなもので、ろくにクレーム処理をする気もないために、大体翌週まで持ち越されるからだそうです。私、「欧州の連中には半導体やその他IT関連の仕事は出来ない」と睨んでいます。

いや、「だから長時間働け」ということではなくて、要は「ワークライフバランス」を達成するためには、「ワーク」が期待以上に出来なきゃ単なる我儘になるんじゃないか?ということ。それはどういうことか、というと、どこか他の人のワークライフバランスを犠牲にして中途半端な仕事のまま、「時間」という切り口だけでやってるんじゃないの?ということなんですね。上の半導体で言えば、結局クレーム対応がそうなるのであれば、そのクレームからの仕事を受けた側が自分を犠牲にしているだけなわけで。何というか、「時間の移動」が起こっているだけですな。自分が自己満足で仕事しているのはいいと思うんですが、それを他人に押し付けるのはワークライフバランスでも何でもない。

高度な仕事をしながら家庭も全く犠牲にしない、というのは実は物凄く能力の必要なことだと思っています。どうしても人より仕事に時間が掛かる人は居る訳で、そういう人は成果を時間で補うしかない。相当な立場の人が仕事を中途半端にはできないわけで、凡人には相当な障壁になりそうです。

だから、「バランス」という言葉が少し誤解を生んでいるのかもしれないですね。別に半分に時間を分けるわけでもなく、優先順位の流動化をすればいいはずなんです。それを「常に仕事」「常に自分」とやってしまうから歪みが起こる。家族が通常な状態であれば多少仕事に重点を置く事もあるでしょうし、逆に家族が大変なら仕事を少し緩めればいい。「仕事第一サービス残業」と「何があっても定時退社」は実は根が一緒ではないのかな?

私が良く分からないのは、今まで「上司が帰るまで部下は帰るな」とか「みんな残ってるんだから残れ」と言われた事が露ともない職場ばかりだったんで、理由無く残らなければならない職場というのが理解できないんです。いや、自分で仕事があれば残っていたし、こんなぐーたらな人間でも、一時期は始発-終電で土日も全出勤、みたいなことを一年くらいはやっていました(それはそれ、色々不満はあったものの、残業だけは「ちゃんとつけろよ」と言われ、ちゃんとつけてました)が。私が恵まれていたのか?

という私はこの一年以上常に定時退社。いいのか、本当にいいのか俺?

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