ギターのヴィブラート考:ロックなリードはヴィブラート!
誰かが言いました、
「ロックギターはチョーキングとヴィブラートが出来ればそれで良し!」
うーん、重い言葉だ....。
特にヴィブラートは個性ですねえ。
ここ数日、色々なHR~HM系のギタリストがどんなヴィブラートを掛けているか聴いています。大体このヴィブラート、歪んだサステインのあるロックギターでこその音とも言えるわけで、一つの音としての華だと思いますね。
分類すれば、こんな風になるんでしょう。当たり前すぎる四種類です。
①早くて音程の大きなヴィブラート
②遅くて音程の大きなヴィブラート
③早くて音程の小さなヴィブラート
④遅くて音程の小さなヴィブラート
ただ、聴いているともう一つ傾向があるなあ、と思っています。
a.原音よりヴィブラートが掛かった方の音程が強調される
b.原音が中心で、ヴィブラートが掛かった方の音程は付随的である
例えばジョンサイクス、彼なんかは②-aに分類されるんではと思います。一時期言われていた「ヴィブラートはチョーキングの繰り返し」的なもので、音程の変化が耳につく感じです。それに対してスティーブルカサーは同じ大きなヴィブラートでも①-bではないか、と感じています。特に顕著なのは「Hold the Line」辺りでしょうか。①-aは例えばザックワイルドとか。意外にエイドリアンヴァンデンバーグのヴィブラートは聴感ほど音程の大きさはないですが、③-aではないか?③-bでの隠れた名演はデフレパードの「Photograph」でのスティーブクラークのアウトロ。④になるとクォーターチョーキングと変わらないんで、今一歩思い浮かばない。サンタナ辺りかとも思いますが、聴き込めていません。
また実際の弾き方にしても、三弦辺りを想定すると
①弦を上げて(低音弦側に)掛ける
②弦を下げて(高音弦側に)掛ける
③円を書くように掛ける
④横に掛ける
とあるわけです。①が一般的なんですが、②はクラプトンがやっています。③はスティーヴヴァイの奴が有名で、④はホールズワースかな?
で、私がすげーなあ、と思うヴィブラート使いは横関大先生ですなあ。
マイミクさんであるうまろくさんも仰っていましたが、ジョージリンチ~ウォーレンデマルティーニ辺りを相当研究したんでしょうね(本人も認めている)。ジャックオフヴィブラートも入っているし、明らかにイングヴェイとは違う。ちなみにジョージリンチはこんな感じ。
それこそ横関氏は恐らくヴィブラートだけで一年くらいは追求したらしいですし、深いですよねえ。
だからあ、こんな事書かずに練習しろ!ってことだな。
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コメント
チョーキングヴィブラートは丸くゆっくり深く、というのが個人的には好みですね。
好みのギタリストはと言えば、ヴァイ以外は結構細かいタイプが多いのが自分でも不思議に思います。
ちなみにホールズワース先生はチョークは使わず、HardHatAreaあたりまでは縦に大きなヴィブラートだったのが、近年衰えたのか(笑)横に細かく演ってます。
で、チョークの替わりにアーミングというのが、極初期からのスタイルで、結構激しいです。
ベック御大もヴィブラートってあんま演ってませんよね、意外なことに。
メタルでは確かに必須の技ですね。(笑)
投稿: elmar35 | 2010年2月21日 (日) 14時32分
Elmar35さん、
なるほど、Vaiは大きいですよね。あのかけ方自体はマネすらできないですけど。丸く、というのは何となくわかりますね。
そう、Beckって不思議で、「哀しみの恋人たち」を聞いてもあまり特徴的なヴィブラートは出てこないんですね。もうちょっと色々聞いてみたいと思います。
投稿: ドイツ特派員 | 2010年2月21日 (日) 21時16分