どうしようもない運命はあるんだと思う
ここ数日で一番衝撃を受けたのがこの記事。スポーツナビより。
塚本が骨肉腫で手術へ=事実上の引退-J1大宮
Jリーグ1部(J1)大宮のDF塚本泰史(24)は27日、さいたま市内で記者会見し、右大腿(だいたい)骨の骨肉腫と診断されたことを明らかにした。3
月に手術を受ける予定だが、事実上の引退となる。塚本は「もうサッカーはできないと言われた。信じられない気持ちでいっぱい」と語った。
埼玉・浦和東高から駒大を経て2008年に大宮入り。J1リーグ通算27試合に出場し、2得点。昨年夏ごろから右脚に痛みを感じ始め、今年1月に検査を受けた。
まだレギュラーは取っていませんでしたが、無回転FKという飛び道具があり、まさにこれからの選手だったはず。
こういう記事を読むたびに、運命の無常を感じます。やはり「起きていることは全て正し」くないんだと。サッカー選手が足の骨に骨肉腫って...。しかも24歳です。
こういうときにしか自分の五体満足さを感じないのが情けないのですが、こういうどうしようもないことを何処まで受け入れるのか、と言う問題があるような気がします。今問題になっている医療過誤の裁判などでも、どこかにこの「実態を受け入れられない」というところがあるんじゃないか、「自分の運命はここにはない」というところがあるんじゃないかと思っています。
塚本選手(今年は契約しているので選手のまま)に比べれば、我々の日々の悩みなんて本当に小さいものなんでしょう。選手を続けられない、ガンと戦わなければならない、想像が出来ません。
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コメント
健康で普通の生活を送れる幸せを心底わかるのは、身近な誰かが病に倒れた後というのは本当ですよね。
うちのお嬢も、幼稚園の時に病気で三途の川の手前まで行き、半年入院しておりました。
半年いた後半に、小学校入学目前の女の子が骨肉腫で入院してきました。卒業間近の高校生のお姉さんが肺がんで入院もしてきました。一度は退院できたのに、風邪から肺炎になり二週間後に亡くなった同い年の男の子がいました。
誰がどんな運命のもとに生きているか(生かされているか)はわかりません。「今」を大事にしたいと思います。
ただ、うちのお嬢も退院した時には、生きてるだけでありがたい、と思い、小1の運動会では圧倒的なびりでも
走ってるだけでうれしかったのに、病気も治まり、元気になった今ではちょっとしたことに腹を立てている自分がいたりします。情けないもんであります。もっと感謝しないとね。
投稿: ちえ茶 | 2010年3月 3日 (水) 10時33分
ドイツさん、
サッカーに疎い私は、塚本選手のことを今度のニュースで知るまで、その存在すら存じ上げませんでした。
けれど、ドイツさんの日記を拝見して、私なりに思うことを記してみました。
良かったらご覧になってください。
投稿: トネリコ | 2010年3月 3日 (水) 20時31分
ちえ茶さん、
こんな話をするようになるとはね。時の経つのはあれから既に20ン年(笑)。でも三途の川から戻ってきて何よりですよね。
子供が生まれたときって、本当に五体満足でよくて、それが段々欲目が出てきてしまいますね。良く言えば子供の可能性を信じているんですけどね。
親が中々成熟できないようです。
投稿: ドイツ特派員 | 2010年3月 3日 (水) 21時22分
トネリコさん、
このことを書いた時に一番最初に浮かんだのはトネリコさんの書いたことなんですよ。ほんと、やりきれないという月並みな言葉しか出てこない。
自分の苦労なんてどうと言う事はないな、と思うんですが、そう思うこと自体も何か「他人の不幸を見てほっとしている」気がして自分に腹を立てたりします。情けないものです。
投稿: ドイツ特派員 | 2010年3月 3日 (水) 21時25分