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2010年5月17日 (月)

ロニージェイムスディオ、逝く(ちょっと加筆)

今日はこれしかないです…。正直、マイケルジャクソン死去より全然私にはデカイことです。

ヘヴィメタルシンガー、ロニー・ジェイムス・ディオさんが死去(CNNニュース)

ロニー・ジェイムス・ディオさん

ヘヴィメタル・ロックシンガー、ロニー・ジェイムス・ディオさんが16日朝、胃がんのため死去した。67歳だった。ディオさんの妻ウェンディさんは公式ホームページで「本日5月16日午前7時45分、ロニーが死去しました」と述べている。1942年生まれのディオさんは、高校生だった1950年代後半からプロとして音楽活動を開始。その後、レインボーなどのバンドを経て1979年にオジー・オズボーンさんの後任としてブラック・サバスにリードヴォーカリストとして加入した。ブラック・サバスはディオさんとともに「ヘブン&ヘル」(1980年)など、3枚のアルバムをリリースした。1982年にブラック・サバスを脱退するが、1992年に一時的に復帰している。1982年には自身のバンドDIOを結成。DIOはディオさんが病気を患うまで活動を続けていた。

本当に昨日、こんなことを言っていたわけで、何というか言葉がない。悲しいとか、ショックとはではなくて、何かメタルとしての一つの時代が終わったんだな、ということですかね。要は、「様式美」の一翼を担ったヴォーカリストである彼がいなくなる、ということ。特にこの日本では、彼の存在はまた別格で、「いやブルースディッキンソンがいるよね」「まだロブハルフォードも頑張ってるじゃない?」というのとは違う、ある意味「皆が憧れた無欠のハードロックヴォーカリスト」だったわけですよ。これは多分40歳を超えたくらいのハードロック好きなら分かる感覚だと思う。「Kill the king」は必ず誰もがコピーしようとしたはずですが、あの曲は彼のVoとこれまた「様式美」の一翼を担っていたドラムのコージーパウエルが居なかったら成り立たない。寧ろリッチーのGが脇役かもしれません。

多分、CNNで取り上げられていてもロニーの知名度はアメリカではたかが知れている気がする(欧州はそうでもないと思うが)。そりゃコアなファンはいるにしても、多くは「あのオジーがいたBlack Sabbathにいたヴォーカリスト」「昔色んなメタラー集めてチャリティーやった(スターズね)人」というものじゃないでしょうか?ましてやRainbowなんてある意味「Big in Japan」ですから、そこでの活躍は知られている部分は少ないと思う。であっても、そこから派生しているハードロックバンドを考えると、彼の影響はとてつもなくデカイ。

彼のヴォーカルスタイルは、個人的にクラウスマイネ(Scorpions)とダブルところがあるんですが、声の質はかなり違う。クラウスは直線的な声質ですが、ロニーはもう少しふっくらしたところがあるというか。

それにしても1942年生まれって、うちのお袋と一つしか違わない。確かに晩年は衰えた部分があるのは事実ですが、それは彼の全盛期を知っているからで、例えばこのライブを全然先入観なく見てどう思いますか?ちなみに昨年のドイツでのライブ。

有り得ないというか、これでメタル感じない貴方はメタル好きじゃないかも

実はロニーを聞いたのは少し後追いだったんですね。最初に聴いたRainbowが「Difficult to Cure」で、それから「Down to Earth」にいって、それで「Long live Rock'n'Roll」という変な順番。しかも名盤と言われている「Rising」は、今に至るまでピンと来ないというダメダメ振り。「Kill the King」や「Gate of Babylon」は好きなんですけどね…。ところが、また名盤と言われている「Heaven and Hell」でぶっ飛んで、更にDioのファーストがこれが良くてね…、ヴィヴィアンキャンベルもすげーカッコよくて。特に「Don't Talk to stranger」。

更に行くぜ、の問答無用の名曲、「Stand up and Shout」!

ここの「Stand up and Shout!」「Hi!」は出来なきゃメタルじゃないです

正直、彼が本当に力を充分に出せた楽曲を歌っていたアルバムというのはそんなに多くないんじゃないか、と思っています。というか、彼の経歴からすると、そんなに多くのアルバムを出しているわけじゃない。思うに、好みもあるでしょうが、Rainbowの三枚(個人的には二枚目と三枚目ですが)、Dioの初期二枚、Black Sabbathの「Heaven and Hell」くらいかな?と思う。それは、楽曲の好みではなく、「彼じゃないと出来ない音楽」という意味で考えた時のもの。更にもっと誤解を恐れずに言えば、彼の歌詞世界というのはある意味ディズニーワールドを出ないものが強調されているの②で、これが彼のアメリカでの低評価かもしれない、と思っています。だからこそ、日本では英語という障壁が逆に彼の受け入れをすんなりさせた、とも言える。

それでも、自分のハードロック・ヘヴィーメタル観の基準を作った人として、やはり大きな存在だったと思うし、例えば今のメタル界を見て、彼のような「基準」となる存在がどの程度いるのか?という事を見るにつけ、やはり一つの時代だったのだと思います。

何かね、居るのが当たり前だった存在がぽっと消えるのっていうのはこういうことかも知れませんね。実は、行くはずだったDioの1986年公演、チケットも手に入れていたのにプロモーターが倒産してキャンセルになったんですね。あの時行けていたらなあ…。少し寂しいですね。

--追記(ヴードゥーさんのコメントから)--
①全く無名のような書き方ですね、これは。調べると「Dehumanizer」や「Sacred Heart」はゴールドやプラチナを取っています。実際の認知は分かりませんが、ここは訂正します。
②ここは寧ろ「ジャケット」とした方が正しい内容です。全てがファンタジー的な内容ではないのは正にその通り。ただ、そういう認知が広がっているのは事実だと思っています。

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コメント

こんばんは。
帰宅して夕刊見てビックリでした。
私にとってはハードロックの童貞を奪われたヴォーカリストの一人だったもんで。
・・言葉がありません。

投稿: elmar35 | 2010年5月17日 (月) 20時27分

elmar35さん、

正に我々世代の神の一人ですな。いつかこういう日が来ると分かっていても、何故か自分のリアル体験だった対象には実感がわかないんですね。しかもまだ全然現役だったし。

ほんと、寂しいですね。

投稿: ドイツ特派員 | 2010年5月17日 (月) 21時33分

すいません、通りすがりで。
書こうか迷ったのですが。
ロニーの死に動揺してることもあり、書いちゃいます。

>更にもっと誤解を恐れずに言えば、彼の歌詞世界というのはある意味ディズニーワールドを出ないもので、
>これが彼のアメリカでの低評価かもしれない、と思っています。

よくロニー=ファンタジーといった見方がされますが、歌詞をまともに読めばそれがまったく違うことがわかると思います。
でも日本ではなぜかその図式が出来上がり、ほとんど批判が加えられることがなく、不思議です。
ファンタジー性があるとしたら、それはDIO時代のステージとPVくらい(あとコンセプト作のマジカ)。
それと、彼を「アメリカで低評価」としたら、ハードルが高くなりすぎますよ。
ロニーサバスもDIOもアメリカでバカ売れでしょう。
「ロニーは、メッセージ性の強い歌詞を多く書き、アメリカで人気を博した」が正確だと思うんです。
ここ日本においては、あまりロニーの歌詞はまともに読まれてこなかったと思います。
A LIGHT IN THE BLACK も NEON KNIGHTS も HOLY DIVER もディズニーじゃないですよ。
若者に対して、誰にもコントロールされず、自分の眼で見て頭で考えて行動しろと言っているわけです。
ライブではSACRED HEART の時にロニーがドラゴンと戦うわけですが、歌詞は全然ファンタジーじゃないです。

訃報に際し、しかも通りすがりで勝手なこと書いてすいません。
コージーの時もそうですが、しばらくは落ち込みそうです…。

投稿: ヴードゥー | 2010年5月17日 (月) 23時06分

ヴードゥーさん、勝手なんてとんでもありません。ヴードゥーさんの書き込みで色々と新たに分かりました。

まずチャートについては、USで一番売れたDio関係のアルバムは「Dehumanizer」だったようですね。私はてっきり「Heaven and Hell」だったと思っていたので意外でした。この辺も私の認識不足。ただ、残念と言うかDio関係だと1990年以降はパッとしていませんでした。印象で日本の存在感の大きさとは違う、というのが強かったためそう思いこんでいたみたいですね。訂正です。
歌詞については、全てがそういうことではないですね。Kill the KingやGate of Babylonの主題の取り方などに記事にしたようなことを感じた次第です。もうちょっと言えば、自分自身は正直どういう歌詞世界だろうがロニーの歌が様式美メタルの基準を作った、という功績は凄いものだ、と思っています。
何か私の認識不足で多少なりとも不快に思われたとすれば、誠に申し訳ないです。また、自分の認識を新たにする切っ掛けを頂き有難う御座います。

ちょっと記事を書き換えるかもしれません。

投稿: ドイツ特派員 | 2010年5月18日 (火) 18時11分

 こんばんは~。

 私も昨日の夕刊で見て、職場で思わず「えっ!」って声を上げてしまいました。
 高校の時、何カ月も練習して、結局コピーできなかった「キル・ザ・キング」は今もドライブのお供に持って行きます。
 
 でも、私の場合は「ヘブン・アンド・ヘル」ですかねえ。ジャケットも凄くインパクトがあってかっこよかった。「ネオンの騎士」を初めて聴いた時、久しぶりに背中がぞくそくしました。トニー・アイオミってこんな風にも弾けるんだ、とびっくりしました。

 ロニーが加入する前のブラックサバスって、ヘロヘロだったですよね。それが、ロニーの加入で完全に復活し、オジーもそれに呼応するかのように復活した。ロニーがいなかったら、ブラックサバスは今ごろ、今はなき懐かしのバンドになっていたような気がします。

 考えてみると、かっこいいリフが印象的な典型的なメタルなのに、ボーカルのメロディが思い出せる曲が多い。名曲をたくさん残してくれましたね。

投稿: しまうま | 2010年5月19日 (水) 21時51分

しまうまさん、

確かにサバスを蘇生させたのはロニーかも知れませんねえ。あのまま行っていたら誰かが死んでたかもしれない。丁度オジーもランディーと組んで復活、その後ランディーが死んだわけですが、サバスという別の家が残っていたから続いているという気がします。

ロニーとオジーって話をした事があるんでしょうか?

投稿: ドイツ特派員 | 2010年5月22日 (土) 07時44分

個人的な思い入れってんじゃないけど、メタル界としての、ってのはよく分かる部分ですね。寂しいとかっていうか、ひとつの区切りが来た、ってかさ。でも、晩年まであれだけのパワーを見せてくれていたってのがメタラー的には精神的支柱でもあるんじゃないかな。どんだけメタラーってやっていられるんだろ、っていうのあるだろうし、だからこそスコピはひとつの選択をしたワケで…・

いや、ディオの功績はこれからも確実に残されていくでしょう。

R.I.P

投稿: フレ | 2010年5月23日 (日) 13時17分

フレさん、

そうですねえ、スコーピオンズと全く反対の行き方だったわけで、それでもそれはどちらもあり、という事なんですよね。確かに晩年は「彼にしては」衰えたわけですが、「生涯一メタルヴォーカル」を通した生き様は凄いわけですよ。完全に基準ですね。

投稿: ドイツ特派員 | 2010年5月23日 (日) 13時52分

コメント遅れましたが、ロニーの死、残念っす。ラウドパークでヘヴン・アンド・ヘルでやってきてシャウトしてたときはまだまだ若かったのになあ。。。
DIOの「ドリーム・イーヴル」聴いて追悼します。なぜかこのアルバムのクレイグ・ゴールディのプレイがお気に入りだったりします。

投稿: sorapapa | 2010年5月29日 (土) 15時15分

Sorapapaさん、

Dream Evilとはまた渋好みで来ましたね。クレイグって何故か評価が定まらないギタリストという気がしますが、それこそ本気出せばねえ…

ロニーのシャウトっていうのは、やはり「信念」という奴でしょうね。本当にその信念はロックだったと思います。

投稿: ドイツ特派員 | 2010年5月29日 (土) 21時58分

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