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2010年8月22日 (日)

やはり中国恐るべし:風力発電ですって

この前、こんな無謀な話をしていたんですが、さすがに一回くらいは何か書かなきゃ、と思っていたら、仕事の関係でこんな記事を読んでいたことに気づいたのが昨日。ソースはBloomberg Businessweekなんですが、もう三ヶ月も前の記事。とろいよなあ、俺。

GE・Vestasなど欧米の風力発電、中国の厳しい市場でシェアを落とす

実は、仕事の関係で再生エネルギー、中でも風力発電を追っかけているんでぶつかった記事です。

記事を要約するとこんな感じですね。

・2005年に71%あった欧米の風力設備の中国でのシェアが、2009年には14%に落ちた
・その間に中国製設備(GoldwindやSinovel)がシェアを伸ばした
・今や競争の問題は価格より品質に移ってきており、中国製も追いついて来ている

ということで、元々は圧倒的な力があった欧米(というか、GEと欧州各社)が中国ではどんどん仕事が難しくなっている、ということみたいです。

で、これだけ見れば「ふーん」ということなんですが、もう一つあるのは中国の風力発電量の拡大。これは別に、世界風力発電協会(WWEA)という所が調査報告をしています。それによれば、世界で2008年から2009年に増えた風力発電量が2009年に38GW増加しているんですが、そのうち中国の増加量が14GWと約2/5を占めているんですね。世界全体で159GWある風力発電量のうち、もう中国が二番手になっちゃってます。

Top10 countries 2009

しかしこの伸びって恐ろしいですねえ。一番大きなのは西部開発で内陸の電力確保に動いていること。「Wind Farm」というべき大風力発電設備がいくつも並んでいます。

風力発電というのは、再生エネルギーといわれる発電分野の半分以上を占めている一番大きなもので、実は日本でよく言われる太陽光発電というのは全体では5%程度でしかない。

じゃあ日本も風力発電をすりゃいいんじゃねえの?という話になるんですが、ことはそれほど簡単ではない。実は日本というのは風力発電には不向きな国なんですね。今はまだ蓄電技術が十分ではないこともあるんですが、要は「同じ方向から、同じ強さの風が、一定に吹くこと」が風力発電の必要条件。この条件というのは日本では中々満たすことは出来ず、満たすことが出来るところには人口がない、ということになり、日本では大型風力発電設備は中々拡大しないんですね。

ところが中国では、要は100万都市というのは日本でいう10万規模の都市な訳で、それこそ新疆ウイグル自治区のような内陸でもいくらでもある。更に今は上に上げた西部開発(主として希土類の開発)で、電力の必要なところがいくつもある。その上高原地帯なので、かなり風力発電に適した土地が自由に使える、とまあいいことづくめ。


こんなところがいくつもあるわけです。

余りに拡大が激しく、一説ではこの3年ほどの間に中国で風力発電設備の会社が70社くらいに膨れ上がり、政府が10社程度に集約する案が出てきています。技術的にもかなり玉石混交なんですが、トップの会社の追い付き具合は相当早いようです。本当に2020年以降なんて、「日本ってまだ化石燃料が中心なんだって」なんてことを言われるようになるかもしれませんなあ。

とにかく中国と仕事していると、あっという間に会社が増えたり拡張したり、という現象が多いですね。この前なんかは同じ会社と思えないくらい新しく拡張してたり。あの速度感はかなり追い付けないものを感じますね。で、内製化優先の問題もあり、GE辺りが「やってられない感」を持つ訳ですから、日本などは何をかいわんやかもしれません。

なんてちょっと仕事絡みで興味のあることを書いてみました。一応仕事してるんですよ、調査調査(といってサボるのも事実ですが)。

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コメント

ドイツ特派員様
気の利いたコメントは出来ませんが、記事活用させていただきました。

投稿: ysjournal | 2010年8月24日 (火) 02時31分

ysjournalさん、

コメント・TB有難う御座います。こういう反応を頂くと、嬉しいとともに「ちゃんとしなきゃ」と良い意味で緊張します。

ほんとに中国は凄いです。で、日本はこんな高成長国のそばに立地しているというのを利点として何とか使わないといけないですね。

投稿: ドイツ特派員 | 2010年8月25日 (水) 08時16分

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» 中国恐るべし [YS Journal アメリカからの雑感]
中国が日本を抜いて世界第2位の経済大国になり、風力発電でも世界中を吹き飛ばし、中国恐るべしとの感覚をあらたにしたのだが、やっぱり、中国のお人は、世界の誰も知らない事を知っているのかもしれない。 「宇宙人の飛行船は地球に飛来できる」!! 中国恐るべし。 そう言えば、ゴルフもスコットランドが発祥の地ではなく、中国で始まったらしい、ゴルフの原型の競技をしている屏風絵(?)があるらしい。一方で、スコットランドに流れ着いたオランダ人がゴルフを広めたと言う話もあり、オランダ発祥説もあるらしい。... [続きを読む]

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