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2010年9月 9日 (木)

アメリカの鉄道貨物:実は凄かったりして

私、別に日がな一日メタルを聴いているわけでも、買い物に狂っているわけでもなく、一応とある生産財マーケティングのアジア責任者という軽責を担っています。何故「軽責」かというと、別に私がいなくったって仕事が回るから(笑)。とはいえ、まだクビになるわけにもいかないので、いろんな市場調査(うーん、何て便利な言葉)をやっているわけです。

で、今は俗に言うインフラ関係が結構重要なので、色々と調べているんですが、その中でへーっと思ったことがこいつなんですね。
高速鉄道の強行:高速鉄道が貨物を殺す?

しかしEconomistなんて好きじゃねえやい!

今、アメリカがオバマ政権での景気刺激策の一環として進めているいるのが、全米高速鉄道計画。で、日本もJRの社長なんかが売り込みに行っていて、競争力の下がっている日本の製造業の中の砦としてガンガン宣伝しているということですね。また、貨物鉄道という奴も結構伸びていて、例えばロシアの内陸から港への鉄道網整備にプーチン政権が投資を決めていたり、中国が西方開発で出てくる資源を運ぶ、はたまたインドで東西経済回廊計画があり、その動脈として貨物鉄道を高速鉄道と同時に通す、などなどの計画が目白押し。

で、アメリカってどうなってるんだろうな?と検索してこの記事にぶつかったわけです。きっかけは貨物鉄道会社のEMDを建機大手のキャタピラが買収したこと。「んじゃあググるべ」といって見つかりました。

記事の骨子はこんな感じでしょうか(超飛ばし読み)。

1.余り知られていないが、1980年代の規制緩和からアメリカの貨物輸送は世界で最も成功したものの一つ
2.コストも安く、燃料の計算基準を合わせると中国より安いくらいになる
3.特に内陸からの石炭輸送としては非常に重要な手段
4.ところが、高速鉄道を一部この貨物線と共用させる部分があり、そうなると貨物を犠牲にする可能性がある
5.既に貨物鉄道も能力一杯、トラック運転手も不足しているとなると、かなり問題が出るのではないか

結構この貨物がトラックなんかとも連携しているようで、トラックを貨物列車に積んでそのまま別の町まで運ぶ、というようなこともやっているようで、これが相当な成長をしたともあります。

私などは、「そうか、ついにアメリカでも新幹線か」と思っていたんですが、そりゃ同じ線路を通すと無理ですな。日本でも東北新幹線の「こまち」で客車同士で共用しても「非効率だ」という話がありましたから、更に遅い貨物(どうも殆どがディーゼルだそうです)が一緒になればどうしても産業用は犠牲になるでしょう。日本の水と同じで世の常だと思います。

もっとびっくりしたのが、それほどアメリカの貨物鉄道の評価が高いということ。まあアレだけの国土を移動させるのであればトラックなどは難しいところがあるでしょうから、鉄道というのは利にかなっているんだと思いますが、どうしても私などはAmTrakの印象しかないもんで、「ダメダメなアメリカ鉄道」という刷り込みになっていました。

オバマ政権の高速鉄道計画だと、まずはカリフォルニアに通し、その後それを各地に拡大するということのようですが、どの程度アメリカで鉄道が広がるのか、まだまだ分かりませんね。結局は原油価格の問題だと思いますが、これで政権変わったらころっと変わったりして。実際、インドなどは昨年の政権交代で「鉄道網の整備」ということから「鉄道料金の低減」に方向が変わりましたから、同じようなことはあり得るでしょうね。

さて、再度精読しますです。

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コメント

いつもながらLight Bringerから経済論への振り幅が凄くて不思議なトコですね、ここは(笑)。

投稿: フレ | 2010年9月 9日 (木) 22時22分

フレさん、

いや、Light bringerは別腹、Fuki様は別枠で御座います(きっぱり)。その「不思議」という言葉は、良い意味で捉えておきたいと思いますです(笑)。

投稿: ドイツ特派員 | 2010年9月 9日 (木) 22時41分

ドイツ特派員さん
確か、ウォーレン・バフェットが鉄道(貨物)に巨大な投資をしているはずです。(去年か今年)

旅客高速鉄道は出来ないのではないかと思います。東部の大都市間といっても北の方だけですが、これも新設しないのではないかと思います。

カリフォルニア州での新設は、環境問題で進展しないと思います。今更、旅客高速鉄道というより既存の貨物の改良の方が重要でしょう。(予算は既についているので、妙な無駄遣いになりそうです。)

なお、アメリカのディーゼル機関車のエンジンは発電機で、その電気でモーターを回して駆動しているとの事です。(日本やその他の国もそうなのでしょうか?)確かにギアで調整出来る代物ではないので、最初に知った時妙に納得しました。

投稿: ysjournal | 2010年9月12日 (日) 12時40分

ysjournalさん、

確かにバフェットはBNSFという貨物会社に投資しています。内陸からの輸送のみならず、中国などを見ても、内陸への輸送についても貨物はますます重要性が増すでしょう。

中国の場合、中央政府が全て決めているので割と簡単に意思決定できるのですが、アメリカのように民間企業が入れあっている場合、例えば経済状況などでころっと状態が変わることが予想されますね。インドのことにも少し触れましたが、本当に中央政府がそういうことを勘案してまでやれるのかは大きな疑問符だと思います。

ディーゼルというのはおっしゃるとおりで、ある種のハイブリッドです。中国も正にそうで、そこが私の仕事の一部になっています。車体とは別に駆動系はまだまだ中国では出来ず、日本や欧州の技術を入れています。

投稿: ドイツ特派員 | 2010年9月12日 (日) 22時15分

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