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2010年9月28日 (火)

陰陽座を聞きながら、ジャパメタの系譜を考えた

今、陰陽座の「魑魅魍魎」と「臥龍點晴」を聴いています。それぞれのアルバムはもう少し聴き込まないといかんのですが、これを聴きながら、「やっぱりどこかにジャパメタの系譜というのがあるんだなあ」と思った今日はラーメン100円だった雨の東京。

で、ちょっと陰陽座のライブを貼ってから本論かな?

日本で最初にHRとしてしっかり出てきたバンドというのは、やはりBOWWOWだと思うんですよ。そりゃFlower Travelling BandとかFried Eggとかはあったことは承知の上で、「外国のHRバンドのフォーマットで勝負する」バンドの最初がBOWWOWだったろう、と。更に言えば山本恭司という音楽素養のしっかりしたギタリスト、というのも当時のHRでは世界で見ても異例の存在だったと思います。

で、その後Loudnessが出てきて、更に関西ヘヴィーメタルと来て一大HR/HMムーブメントが来るわけですが、そこまでって言うのは、

「海外メタルバンドへの意識」と「演奏主体の楽曲」

という二つが主にあったんじゃないか、と思います。それはBOWWOWもLoudnessも同様で、バックの楽器隊が楽曲を引っ張り、それに(若干弱いと思われる)ヴォーカルが乗る、というフォームですね。44Magnum、Marino、X-Rayというバンドもやはりそのフォーマットに乗っかっていたんじゃないかな、と思うんです。この流れに無かったのはEarthshakerでありVOWWOWでありFlatbacker~EZOだと思うんですが、何故かこの後に潮流をつくることは無かったんですね。まあこれらのバンドはどれもヴォーカルがフォロワーになれるレベルでもないわけですがね。

(当然、「Anthemを無視するな」「Outrageはどうなんだ?」「Doomだって居たじゃないか」「筋少の立場は?」「浜田麻里にお世話になった俺はどうするんだ?」というのはあるんですが、あくまでHR/HMの本流ということでね)

ところが、ここにヴィジュアル系という流れが入ってくる。彼らは何となく、「んな外人じゃねえしさ、別に外人と似ても仕方ないし、でも歌謡曲も好きだしさ」という雰囲気で、結果としてメタルとポップさの橋渡しの片側になった。この前段階として、関西でDead Endという巨人がいて、それから数年遅れてX(後のX Japan)が出たことでその後はどんどんと流れてきたわけです。

更に、ポップ側でも俗に「ビーイング系」と言われる流れがあり、歌謡曲なのにバックが超絶、みたいなバンドがやはり逆の側からの橋渡しとなってきた。ま、こちらの大元はB'zだったり、小室サウンドだったりする。小室自体は元々Blazeでサポートしてたりして、実はHRは大好きだったりするわけで、それなりにとがったロックもあるんですな。

で、これ以降はどちらの流れも最初からある人たちが、「カッコいいからいいんじゃないの、歌謡曲でもメタルでも」という感じで入ってきた。楽器隊はやはりメタルから入ることが多いわけで、演奏能力は問題ないし、逆にメロディーラインはJ-Popの流れも違和感なく入ったり。

この二つの流れの功績って、「ハードな演奏が抵抗感なく人に広がる」というところだったと思うんですね。だって考えてみれば、今のアニソンなんてもうHR/HMの範疇で語られるものがかなりあるわけですよ。それが何の抵抗もなく子供に流れていくわけでね。

陰陽座の音楽を聞いていると、そのバンド名や歌詞というのは実はその音楽性の中心ではなくて、あくまでバンドのキャラクターを際立たせる部分であって、芯は上の流れがいい形でミックスされた

ポップス的分かりやすさと適度なハードさの融合したHR/HM

だと感じます。その点では、その前に居たSiam Shadeの流れがかなり強くきているんじゃないかな?と思いますね。日本のHR/HMの流れの良質なところが受け継がれているというか。

で、言いたいのは、「これだけ色々な音楽が流入した日本のHR/HMっていうのは、実はかなり凄いんじゃないの?」ということ。フォームは確かに海外からのロック形態なんですが、実はどこを切っても日本、というのが感じられるし、演奏能力も高い。ガラパコスかも知れないですが、良いんですよ音楽なんてガラパコス化したオンリーワンでなんぼ!ですから。結構今の日本の音楽シーン、HR/HMシーンは面白いんじゃないかな?で、もう少しこの歴史をまとめてみたいな、と思う今日この頃。

なーんてさ、結局聴き始めりゃクビ振ってんだよなwww

懐かしのSiam Shadeもつけますです。

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コメント

ドイツ特派員様
演奏格好良いのに、音としての歌詞(日本語)がしょぼい、ボーカルが弱いのが日本のHR/HMの最大の欠点だと思います。(ついでにボーカルのルックスと動きも)

奥田民生に英語特訓させて、縦ノリ系の動きをマスターさせれば、結構いけると思うのですがどうでしょうか?

そう言う意味で、やっぱり永ちゃんの凄さを再認識する今日この頃です。広島県は特殊な水でも湧いているのでしょうか?(岡山県はどうですか?)

投稿: ysjournal | 2010年9月29日 (水) 00時46分

ysjournalさん、

そうですね、仰る欠点は私も感じていました。何というか、ヴォーカルが「ヴォーカルというパートを埋めるため」だけに歌っていたことが多いんじゃないかと思っていました。特に上に書いた中でのVOWWOWというのは、ヴォーカルの質・英語について完全なワールドクラス(というか、あれ以上のヴォーカルを探すのは世界でもかなり難しい)だったんですが、後が続いてないんですね。彼等が言っていましたが、「我々も、外見のことを言われたんだが、こればっかりはねえ…」ということらしいです。

広島では、永ちゃんと西城秀樹と奥田民生ですねえ。この三人なら行けるのでは?岡山はB'zの稲葉に頑張ってもらいましょう。

投稿: ドイツ特派員 | 2010年9月30日 (木) 07時07分

あ、この記事気に入っててコメントするの忘れてました(笑)。
凄い分析というか歴史読解力と言うか年の功と言うか…、結局Light Bringerにハマった自分を救うための分析、ってトコロでしょうか、ありがたいことで自分も納得です。だから好きなんだ、っていう理由(笑)。

さ、泣いてきて下さい♪

投稿: フレ | 2010年10月 3日 (日) 08時43分

フレさん、

いやいや、フレさんの博覧強記な分析には勝てませんって。てか、もう見抜いてますね、私が何に納得しようとしているか(笑)。

泣きはしなかったものの、いいライブでしたよ。詳しくはブログで。

投稿: ドイツ特派員 | 2010年10月 3日 (日) 23時46分

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