ファンとしての距離感
前日の夜、いい気分で飲んで(ないけど)帰るときに、何か変な喉の痛みと寒気がする。うーん、おかしいなあ、と思って翌日起きると喉と頭に痛みが。見事に37.5度の熱がありました。まあ土曜日だったんで良かったんですが、一日ごろごろしていると既に平熱に戻った夜8時。どんだけ回復が早いんじゃ?
で、今日は本当は愛する我が姫で妖精で女神で天使のFuki様がいるLight Bringerの握手会なるものが渋谷某所であった日でございます。が、私は行かないよ。行かないったら行かないよ。結局行かなかったし行けなかったし。
今まで、自分が敬愛するバンドや音楽というのは、本当に雲の上の存在だったんですよ。その人と会うなんておこがましいし、言ってしまえば自分とは違う世界の人たち。会うとかなんてもう有り得ない感じだし、その異次元感がまた良かったりするんですね。
以前、ジミーペイジが日本に来て、NHK教育の英語番組の企画に出演したことがあります。その時、「英語を勉強しているミュージシャンがインタビューする」という設定でローリー(寺西)がインタビューしていたんですが、もう全然本来の仕事になってなくて、ジミーペイジ出てきた瞬間もう「あわっ、あわっ」という感じ。
すげーよくわかる。
あの瞬間、私はローリーのことが物凄く好きになったなあ。「お前も俺達と同じロックファンだよな」というところ。何というかなあ、こういうところを残していたいんですね。逆にお仕事で淡々としていたマーティーフリードマンは、「ああ、世代としてはペイジは只のケチな(これは関係ないが)爺さんにしか見えないんだろうなあ」という印象。
以前、ある方が「私が生涯で会いたいヒーローリスト」というのを作っていて、それに対して「全然会いたい人がいないなあ」と言ったら「寂しいですよ」と言われて、うーん、そうかなあ?なんて思っていたんですが、ここに書いた感覚と全然変わっていない。何だろう、その人が良い!と思ったこと以外のことは知りたくないというか、例えばもし生きてたうちにゲイリームーアにあったとして、すげー嫌な奴だったら悲しいし、それで彼のギタープレイが嫌になるとしたらもっと悲しいし。
今はブログやTwitterで物凄く憧れの対象との距離が短くなっています。それは素晴らしいことではあるんですが、それに甘えて友達感覚になるのが恐い。その距離感はどこかで適正に持っておきたい、という気持ちがあるのかもしれません。実際には会ってみたいんですよ、そこにいたら多分お話くらいはするだろうし。でも、その「会いたい」と「会っちゃいけないんじゃないか」という狭間を楽しみたい、というかね。握手会でいえば、実際行ったら楽しいと思うし、行った人は羨ましいし、「え、今日のFuki様はスッピン?」とか聴いてみたいし(笑)。結果としてヒーローやアイドルと仲良くなることもあるだろうし、こういったサービスも凄く努力しているだろうし、それはやる側もファン側も全然否定しないんです。正直、行かれる方に「俺の魂は預けました、しっかり握手してきてくれ!」とお願いしたし(爆)。でも、どこかにひねくれた感覚が残っているんだろうなあ。
でもね、我が女神に会ったら何を聞こうかな?と妄想しているキモイ中年なわけですよ(笑)。
やっぱりどう考えても姫だよね。
うーん、相当疑われそうだなあ、色々と。
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コメント
ドイツ特派員さん
この感覚って、有名人や憧れの人に会う機会の乏しい田舎者の感覚の様な気がします。
一応東京出身の家内に言わせると、小さいときからテレビに出ている人を普通に身近(?)でみてると、変な偶像視をしないそうです。
もう1つ言わせてもらうと、キモイ中年と自虐的ながら、姫を思わず、年上と思ってしまう永遠の中学生感覚もある訳で、それなりに経験も積み、見かけも立派な紳士(?)の被り物をした、有名人に一回もあった事の無い田舎の多感な(?)中学生と言うのが実態ではないでしょうか?
投稿: ysjournal | 2011年2月20日 (日) 00時03分
そりゃあさ、向こうもそこまでにしといてくれ、って思ってるでしょうね(笑)。実際に来ないでくれってか(笑)。
いや、その距離感が凄くよくわかります。偶然であったヒーローなら握手と挨拶で済むけど、会話になっちゃったら困りますよね。訊きたい事たくさんあるけど。性格合わなかったらヤだな、とかね。
投稿: フレ | 2011年2月20日 (日) 01時13分
魂預けられた人です。
それなのに、あわあわしちゃって会話になりませんでした。握手も自分の分だけでした。
気持ちすごくわかります。
ysjournalさん(はじめまして!)の奥方と同じ様なことを、うちの妻(東京生まれ東京育ち)も申しておりました。私も田舎者なんで。
あと「たかがインディーズのバンドでしょ」と。
でも、姫なんだもん。天使なんだもん。
投稿: スナッキー(miu_noodle) | 2011年2月20日 (日) 07時00分
ysjounalさん、
多感というか悶々としたガキというか(笑)。そうですね、自分の好きなところに関しては醒めていたくないが故の態度というか。どちらが被り物になっているのかは自分でも定かではありませんが、暫くこの田舎者感覚を楽しもうか、と思っています。
投稿: ドイツ特派員 | 2011年2月20日 (日) 07時45分
フレさん、
前も書きましたけど、例えばマイケルシェンカーと会うじゃないですか、英語が出来たとして絶対にまともな会話にならないじゃないですか(断言)。ちゃんとした会話になったらなったで何かがっくりするし。
だから照れ屋の私は壁の影に隠れて応援するわけです(笑)。
投稿: ドイツ特派員 | 2011年2月20日 (日) 07時47分
スナッキーさん、参戦ご苦労様です。
でも考え方を変えれば、「へん、お前ら東京出身の奴らはうきうきする対象は無いんだよな、羨ましいだろう」という負け犬の遠吠えは出来るわけで(笑)。いいんですよ、インディーズかオーバーグラウンドかは関係ないんですよね。例えば昔のMarinoの大谷レイブンなんかは、インディーズだった頃から大阪では「神」のように言われていたわけで。
ま、全ては姫の前では無力なんですけどねww
投稿: ドイツ特派員 | 2011年2月20日 (日) 07時51分
こんばんは~。
前に私の住んでるところ、チャーの地元だって特派員さんが教えてくれたじゃないですか。
見ましたよ。偶然。あるお店でした。バリバリ地元感のある普通の店です。
帰り際、チャーがご主人と立ち話していたので、顔見知りになっちゃった店の奥さんに後で聞いたら、同級生なんだそう。なんか好き(ギタリスト、というくくりでは前から好きですが)になりましたね。チャーのこと。
奥さんに「私、アルバム何枚も持ってるんですよ」って言ったら、「今度来た時、紹介したげようか?」って言われましたけど、固く辞退しました(笑)。だって、何話していいかわかんないし。「昔、さんざんコピーやりました~」って言うのも(笑)。
たまにこうやって友達に自慢できるくらいでちょうどいいかな。ふふふ。羨ましいでしょう(これが書きたかっただけかも)。
投稿: しまうま | 2011年2月20日 (日) 21時08分
しまうまさん、
え、今でも住んでるんですね。まあそういう普段の顔が普通というのは親近感が出るかも。言っていることと少し違うけど、悪いことじゃないですもんね。でもそうなんですよ、聞く事がない。今更「やっぱりジェイグレイドンってヤな奴なんですか?」てのもねえ。
そうそう、そういう自慢は聞くの好きですよ、で、お返しに今度また魔の都御茶ノ水に案内する、と(笑)。
投稿: ドイツ特派員 | 2011年2月20日 (日) 22時17分
ふぁー。
あたしなら行くけどな。
理屈なんかいらないの。
好きな人に触れるだけで、幸せ。
来てもらえたら、アーティストも幸せ。
会話なんかしてる時間ないって!(笑)
投稿: Tommy | 2011年2月21日 (月) 07時55分
一応、東京生まれ・東京育ち・住まいのみ埼玉な私が通ります。
確かにゲーノージンとかそーゆーものに遭遇してもなんとも思わないです。
見ちゃったと思うだけ。
ミュージシャンなら「I'm not wotrhy!」とひれ伏すレベルの人(クラプトンしかいないや)はダメですが
それ以外ならどんなに好きな人でも全然平気です。
妄想もしません。
私はなぜかBOWWOW/VOWWOWのメンバーに遭遇することが日本でもイギリスでも多かったんですけど、あーいると思うだけでした。
だけど、六本木のとある小さいバーに行ったら恭司くんがお客さんで来ていて
そういう密閉空間の場合だけは意味もなくキンチョーしまくりましたw
投稿: ぽんぽん | 2011年2月21日 (月) 13時00分
なんというか、ファンの心理ですよね。
スナッキーさん
> それなのに、あわあわしちゃって会話になりませんでした。握手も自分の分だけでした。
気持ちすごくわかります。
凄い解ります!
以前、RIOTのライブ後の握手会に参加しましたが、もうどうしていいかわからず、出てきた言葉が"I LOVE YOUR MUSIC"と
ベタな単語だけやんと一人ツッコミ。
英語喋れないうえ、生Mark Realeですよ。わが青春ですよ。頭真っ白でした。
生Fuki様なんて、言葉出てこないんでしょうな(笑)
クラプトンなんか目の前に現れたら、はぐれメタルのように逃げだしそうです(笑)
投稿: derek | 2011年2月21日 (月) 16時27分
Tommyさん、
行く人は全然OKですし、その気持ちもわかりますね。まあこっちはキモイ中年で、自転車置き場の壁の影から見守る高校生みたいなもんでして、結構内気なんです(笑)。
投稿: ドイツ特派員 | 2011年2月21日 (月) 17時58分
ぽんぽんさん、
いや、Fuki様でもそんなにあわあわにはならないとは思うんですが、何か「バイト何やってるの?」とかつまらんこと聞きそうで、それがまた嫌というか。
恭司さんとか、良い人そうで(FB申請も直ぐ受けてくれたし)逆に緊張するかも知れません。
投稿: ドイツ特派員 | 2011年2月21日 (月) 18時02分
derekさん、
確かにそんなもんかも知れないですね。マイケルシェンカーなんか出てきたらそうなるかも。逆にオジーとかだったらアホなこと言って遊んじゃうかも知れないですねえ。
クラプトン、実は結構いじいじした人らしいですけど(自伝)、会ってみたいなあ。個人的にはベックの方ですが。
投稿: ドイツ特派員 | 2011年2月21日 (月) 18時06分
ドイツ特派員 さん
以前、ライトブリンガーでググったら、このブログが上位に来ると書かれた事があったと思うのですが、もし、姫本人がコメントとか書き込んだらどうします?(こんな事書くと偽物も登場するかも)
サイン会で合い言葉は決めておいた方が良いかも。個人的に、文末に点3つ「. . .」が良いのではないかと。
失礼しました。
投稿: ysjournal | 2011年2月21日 (月) 22時12分
ysjournalさん、
>姫本人がコメントとか書き込んだらどうします?
慌てます、若しくは無視(笑)。好きな女の子にわざと意地悪する小学生並みの知性ですね、それじゃあ。
合言葉、良い単語ですねえ。「気絶」とかにしておきます。使うことはなさそうですが。
投稿: ドイツ特派員 | 2011年2月22日 (火) 07時58分
ドイツ特派員さん、非常に狭いながらも、異常に深いエントリーでしたね。微熱中年の本領発揮という所でしょうか。
横レスを3つ、
Tommyさんの感覚って、非常に女性っぽいので新鮮でした。この手の歪んだ田舎者男子(そのまま引き摺る中年(老人近し))感覚は、広く一般(特に女性に)に理解される事は、永遠に無いと思います。
スナッキーさん、
尻馬に乗った娘達にも田舎者と呼ばれ、ここまで頑張ってきたのに、ぐれそうです。
チャーって、池上線沿線のあの辺ですよね?友人が近所だったと、これまた田舎者が卒倒する様な事を平気で言ってました。
投稿: ysjournal | 2011年2月22日 (火) 19時36分
ysjournalさん、
はい、まだ微熱が続くおっさんは恋に夢中なわけですね。死ぬまで田舎者で行こうと思います。ということは、女性には理解されない、ということです。まあこの年では仕方ないでしょうね。
投稿: ドイツ特派員 | 2011年2月22日 (火) 21時19分