気分転換にアーバンブルース「Highway to the Sun」(Snowy White)
今でこそメタルヘッドでHR/HM一辺倒な私ですけれど、ロックの聴き始めの頃って実はもっとブルース寄りの音楽を良く聴いていました。まあZEPへの流れ(その前に実は第一期Jeff Beckグループがあるわけですが)はここからですから、大して志向が変わっているわけじゃないんですが、それでももっと単純なものが多かったわけで。
で、今日のような天気の悪いときには、ふっと都会的なブルースが聴きたくなりましてね、こんなのを聴いているわけです。
スノウィーホワイトの1994年作品ですね。
今から思えば、ブルースやブルースロックって、「この曲がすげー!」という感じで聴いていなくて、プレーヤーの攻撃性や音への嗜好を聴いていたんじゃないかな?と思います。だって曲自体は別にブルースブレーカーズだろうがチッキンシャックだろうがさして変わらない。まあ本当は歌詞が大きな位置を占めるんでしょうけど、その辺は日本人に本当のところは分からんわけで。
スノウィーホワイトというのは、元々セッション系でPink Floydのツアーメンバーだったりしたところ、何故かゲイリームーアの抜けたThin Lizzyに加入するわけで、HR/HMファンはこちらで彼を知っている人が多いでしょう。ルックスは非常にグッドルッキンでして、ゴールドトップのレスポールもカッコいいわけです。ですが悲しいかな彼の頃は売れなかったんですね。で、その後一度「Bird of Paradise」というヒットを飛ばしたのですが、その後はある意味マイペースかつ地道に活動を続けています。
で、このアルバムですが、「アーバンホワイトブルース」という分野があればそこに入るであろう、泥臭くないブルース。ある種さらっとしたところもあって、そこに乗る彼の少し頼りないVoと乾いたGが凄くお洒落な感じがします。いや、別にポップス的なお洒落さではないんですが。Gの音は甘めでクリーンかつクリーミーな感じで、弦のテンション感が音に現れる感じですね。何言っているのか分からないですが、「あー、弦がちゃんと震えているなあ、張りが分かるなあ」という感じ。更にわからないかも。歌も全然上手いとかではないんですが、味があって曲調と合っていると思っています。
曲としては、M2「Can't Find Love」が名曲「Bird of Paradise」を彷彿とさせるブルースバラードで一押しです。あと、淡々と歌う中にデイヴギルモアのギターが入ってくるM7「Love, Pain and Sorrow」も良いなあ。また、最後のM11「I can't get Enough of the Blues」も、シャッフルのブルースフォーマットにいなたい彼のVoが良い味出してます。
もう一人、実はゲイリームーアがゲストでM9「Keep on Walking」で参加していますが、このアルバムでは浮いている浮いてる(笑)。彼のギター音はこういうさらりとした曲調の中ではどうしても違和感が立ってしまいます。
凄い名曲があるとかじゃないのかも知れません。でも少しほっとする音楽だし、どろどろのヘヴィーブルースでもないから結構すんなり聴けるんじゃないかな?と思っています。何しろこのギタートーンが素晴らしすぎる。
YouTubeを漁っていたらこんなのが出て来ました。多分今から10年くらい前かな?
これはちょっと触れた名曲「Bird of Paradise」のPV。それにしてもこんなGが弾けたらもう満足でしょうね。
最近のはこんな感じですね。
こういうのを聴くと逆に高校生の頃に戻るんですね。普通と逆なんじゃないかとも思いますが。
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