« 肩書き無き集まり | トップページ | 靴を紹介して頂きました »

2011年5月15日 (日)

もしドイツに赴任なかりせば:人生の転換点

注:単なるだらだらしたエッセイですから、適当に読んでくだされ

既に不惑を過ぎているにも拘らず、迷いまくっている全くどうしようのない老齢期の入り口に居る私ですが、平均寿命を考えると人生も半分が過ぎているわけで、色々と人生には転機というのがあるなあ、とぼやっと思っています。

以前も書いた「29歳転機説」というのを言う坊さんがいるらしく、29歳で大きな人生の転換点を迎えた人はまあそれなりに面白おかしい人生が送れる、というもの。で、私がドイツにいきなり赴任、と言われて行ったのが29歳の時です。だからといって幸せになるかどうかは判りませんけどね(笑)。

もし、その赴任がなかったらどうだったんだろう?と思うことがあります。

1.英語は使えない
多分英語を使って仕事をするということはなかったと思います。外国語系の大学を出ていながら全然英語が使えなかったわけで、海外出張すらしたことがないまま赴任したわけで、そのままずっと普通の国内専用の営業スタッフだったろうと思います。

2.転職はしていない
とすれば、英語の全然出来ない営業が他社に移るというのは相当な営業技量が必要な訳で、当然そんな技量のない私は転職はしていない(出来ない)でしょうね。国内会社への転職というのは、やはりまだハードルは高いわけで、そんなことはやっていなかったろうな、と思います。

3.人の繋がりが狭い
実はドイツ赴任前後では、自分の性格が相当変わったと思っています。それ以前は会社でもそれ以外でも色々な人と知り合う、というのを拒否していた気がします。ブログなどのツールが出てきても多分使っていない。知らない人と繋がろうなどということに楽しみを見出すこともなかったでしょうね。

4.家は買っていない
これは転職にも繋がるのですが、正直なところまだ私の時は海外駐在の手当てがそれなりについていた時期で、そこそこの貯金が出来ていたわけです。今から8年前に衝動買いで家を買ったわけですが、そんなことは絶対に出来ていなくて、ずっと社宅住まいをやっていると思います。そりゃ転職なんて出来ないですね。

5.旅行を趣味にはしていない
それまでは、そんなに凄く旅行は行っていませんでしたが、ヨーロッパで旅行の楽しみに目覚めたところがあります。ヨーロッパっていうのはちょこっと行けばいくらでも世界遺産があるわけでして、しかもマイレージは腐るほどあり、かなり金を使わずに色々なところに行くことができました。

いや、実はこれ、「英語が使えるとどの程度生活が変わるのか?」ということを考えていたときに出てきたものなんですが(そのネタは今考えています)、自分が29歳から35歳まで居たドイツ生活で一番大きかったのは「英語である程度仕事が出来るようになった」ということかな?と思います。結局ヨーロッパではそれぞれの国の言葉を覚えるなんてことは出来るはずもなく、ビジネスとしての英語会話で何とかやっていたのが現実です。それでも、ある程度の基礎ができて日本に帰っても多少なりとも「ま、死ぬことは無いだろうな」と思える自信が付いたのも事実ですね。

あと人生半分、どういう生活になるのかが楽しみでもあり恐くもあり、もういいやと思うこともありまだまだと思うこともあり、ですね。


|

« 肩書き無き集まり | トップページ | 靴を紹介して頂きました »

コメント

ドイツ特派員様
突っ込みどころ満載で脇の甘い正直なエッセイで良いですね。感覚的には、やっぱり高校生レベルでしょう。(褒め言葉です。誤解無き様)

家計に直結する4、5は、結婚した時に、家内が「駐妻」に引け目を感じない様な生活をさせてあげたいと思った記憶が強烈にあるだけに、こうもあっさり書かれると逆に爽やかです。(実現しているかは未だに自信無し)

3は駐在とは関係無いと思いますが、それ以外は、素直に境遇を受け入れている所が好感度大です。

アメリカでも沢山の駐在員をみてきましたが、素直にラッキーだと思う人は少なかった様に思います。転職しろとは言いませんが、責めて英語をなんとかしたらといつも思います。

ヨーロッパということで、アメリカ駐在とはまた一味違い、英語については不利だが、異文化理解では有利という所でしょうか。

ヨーロッパで英語を学ぶと、BBC系の日本人にも聞き取りやすいブリティッシュになるのではないでしょうか。時々聞くと、何でだがほっとします。

異文化では、違う国に行くと、いろいろと違う考え方もあるものだと、思えて、未知の物に当たった時に、何が違い、何が同じなのかという感覚が研ぎすまされる様な気がします。(私もヨーロッパ出張は大好きでした。最近機会が無くて残念)

偉そうな事を書きましたが、海外駐在の心得としても使えそうです。但し、転職のチャンスを拡げる事は、普通の会社では取り上げてもらえそうにも無いですが。

投稿: ysjournal | 2011年5月17日 (火) 00時24分

ysjournalさん、

こんな駄文にまで目を光らせて頂き恐縮の至りです(笑)。確かに大都市の駐在員というのがどれだけ恵まれた環境にいるか、というのは痛感しました。私は実に有意義なドイツ生活だったと思っていて、こんなに遊ばせてくれた会社には真面目に感謝しています。

確かに駐在経験者は転職が多いかも知れません。まだ駐在員程度の英語でも日本社会では「英語プレミアム」として通用するということなのでしょう。

投稿: ドイツ特派員 | 2011年5月18日 (水) 22時34分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: もしドイツに赴任なかりせば:人生の転換点:

« 肩書き無き集まり | トップページ | 靴を紹介して頂きました »