強烈なヴィブラートの存在感:「The Hand is Quicker than the Eye」(Joshua)
出張にはiPodが欠かせないんですけど、いつも聴くのが決まってきていて、ちょっと別の奴も聴かなきゃな、と思い、スクロールしていて「そういやこれは暫く聴いてないなあ」と言うことで。
ま、ジャケはジャケとして。
JoshuaというのはメンバーのギタリストでリーダーのJoshua Perahiaの名前を取って付けられたもので、今でも活動は続けているようです。Joshua Perahiaは一時Mark Boalsとか、Paul Shortino(Rough cutt)とも活動しているようです。
このアルバムは82年に発売されて、M2「November is Going Away」がそこそこ話題になったと思います。82年と言えば、Vandenberg、Night Rangerがデビューした年ですな。
このアルバムで話題になった「November~」は、欧州テイストの哀愁溢れる曲なんですが、実はこのアルバムでは異色な曲で、全体にはアメリカンハードロックテイストなんですね。当時はJourney、Styx、Totoといったアメリカンハードロックバンドが流行していたのもあるんですが、もう少し暗く振っているものの貴重はアメリカンな触感。M1「Falling Again」なんて爽やかさ満開。M3「Sweet Lil' Hurricane」やM7「Flying High」なんて能天気ロックンロールだし。ただ、M6「Broken Dream」なんかは結構泣きが入った曲だったり、M5「Let's Breakaway」のギターソロはへんちくりんにメジャーとマイナーを行ったり来たり。
バンドの演奏に物凄く際立つものは無いです。Voの音程がちょっと怪しいんですけど、まあ何とか許せるかな?その他はちゃんと機能しているって感じでしょうか?
その中で異彩を放つのがJoshua Perahiaのギター。何しろゴリゴリの早弾きと強烈なヴィブラートの存在感が凄すぎる。ゴリゴリ感がちょっと独特で、かなり固い音で切り込んでくる感じ。ある意味曲の中の別のパーツみたいですね。「ここは俺の場所、何やっても文句言わせない!」という意思すら感じます。更にそのヴィブラートが無茶苦茶強烈。一瞬「アーム?」みたいにも思えますが、この掛かり方は絶対アームじゃない。うわん、と音量が上がるヴィブラートで、綺麗とかじゃないですね。こんなのは余り聴くことが出来ません。M1「Falling Again」のアウトロソロとか耳から離れないですねえ。
メロディアス好きな人は聴いて全然損はないと思いますし、HRギター好きは結構好きになるかも知れない。
その「November is Going Away」です。
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コメント
懐かしいですねえ、ジョシュア・ペラヒナ。このアルバムよーく聴きましたよ、昔。荒いんだけどなんか無性に惹かれる彼のギター。
ジャケもサウンドもB級路線まっしぐらですけど、個人的には好きな1枚。
しかし、タイトルも笑えますよね。。
投稿: sorapapa | 2012年4月 7日 (土) 17時37分
sorapapaさん、
そうですね、確かにB級臭いんですが何故か無視できないです。ちょっとニールショーンみたいなところも。
投稿: ドイツ特派員 | 2012年4月 8日 (日) 09時05分