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2014年3月18日 (火)

STAP細胞を巡る騒動について、だらだらと考えてみた

STAP細胞については、「ノーベル賞クラスの発見」から、たった2ヶ月で、「トンでもない大間違い」に変わってきてしまっています。個人的にはiPS細胞の本を読んでも良く分からなかった私ですが、この一連の騒動は、結構興味深く(というと非常に言葉は悪いけど)見ています。と同時に、自分についても色々と考えるところがあります。

一番の部分は、「失敗を許容する」というのはどういうことか?と言うことですね。彼女及びその研究者は(今の情報から言えば)相当ずさんな手順で(罪の意識がないという前提で騙したのではなく)失敗した、ということになっています。これは「次の挑戦が出来る」失敗なのかどうか?。例えば犯罪を犯したとして、心情的・現実的なものを別にすれば、所定の罰則(罰金なり刑期なり慰謝料なり)を通過すれば、その人は刑を犯す以前の状態、リセットされた状態になるわけです。 ただ、一つだけそれが叶わない刑罰が「死刑」です。彼女の場合、もしかすると今のアカデミズムの世界では「死刑」、二度とその職に就くことが出来なくなるかも知れません。彼女が本当にゼロ地点からやり直すことができれば、その状態はなくなる方が良いに決まっていますが、これだけ悪い意味で顔が売れてしまっては、少なくとも日本では難しいのでは、と思います。

例えばアメリカが「再挑戦が容易」というのを切り出して今回の件で「彼女が再挑戦できるように」という意見を見ました。それは理解は出来るのですが、実際にはアメリカでも企業で失敗をすればクビになるわけで、そこではまず「みそぎ」があるわけですよ。彼女の「みそぎ」のハードルはとてつもなく高いし、もしかしたら超えられないものかも知れません。 また、同じ研究者からの「私達が同列に見られるのは堪えられない」という非難も彼女が受け止めなければならないものです。

ただ、今回の事でやはり「マスコミが手のひらを返した」という意見も結構聞かれます。そうなんでしょうか?あれだけ成功と失敗が出れば、それは論調だって変えざるを得ないでしょう。元々私はそんなにマスコミが持ち上げたとは思っていなくて、寧ろその周り、要は我々側がやれ女性だ若いだということに飛び付いた方が大きいのでは、と感じています(「リケジョ」という名称にしても、日本分子学会の理事長が最初は「凄い発見、私は応援する」と積極的に使っていらっしゃいました)。 その後、例えばツイッターなどでも極めて怪しげな「関係者筋」と称する人からの情報を、さも当然のように拡散する人、しかもそれなりに影響力を持った人が多数います。原発関係でもそうですが、出所がはっきり出来ないものばかりで意見が形成される、しかも直接起こった事とは関係のないことばかりというのは、見ていて不愉快極まりない。彼等彼女等が言うところのマスコミ批判と何が違うのか私はさっぱり分からない。少し離れますけど、最近はマスコミ批判してればそれで事足れり、な人が多すぎますよ。体のいい逃げ道というかね。

彼女の再起への道が厳しいのはその通りでしょう。でも、その厳しさは我々関係のない人達が邪魔をするものじゃない。ましてや、彼女の関係ないパーソナリティーの部分を揶揄するとか、寧ろ今回の実態を更に分からなくするようなことは全く必要ない。彼女が再起するかどうか(その気があるとして、ですが)は、あくまでそこに関係するプロフェッショナルが決めていくことでしょう。まあそのプロフェッショナルが失墜しているという頭の痛い問題もあるわけですが、それでも我々責任のない外野の言うことじゃないのは明白だろう、と。

もし可能であれば、彼女には今回の事、自分のみならずハーバード大学や理研との研究の関係について、「失敗の研究」をしっかりやってもらえたらなあ、と思います。薄っぺらい暴露じゃなくて、後進が間違わないよう、自身がちゃんとみそぎになり得るようなことをしてもらえたら、と。
少なくともそれは決して無駄なことではない、と思います。

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