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2016年5月16日 (月)

やさぐれた心の清涼剤

今日、とある所に出張に行ってました。で、昼飯を食べるために駅にある食堂へはいりましてね。

注文を待っていると横に座っていた二人が話しているんですが、見た目と会話の口調がつながらない。70代にはなっているであろうご婦人と、どう見ても就職活動中の女子学生、じゃあ孫との会話か、と思えば敬語で話している。

どうも初対面のようです。

たまたま一緒に座った席で、ご婦人が話しかけたみたいですね。で、女子学生の方も、変な愛想を感じさせずに本当に普通に楽しく話してる。

そうこうしているとご婦人が手元の袋をごそごそ、何やってるんだ?と思ったら、お土産に買ったであろう菓子パンセットをあけて、


「帰りの新幹線で食べなさい、どうぞ一つ選んで。」



と。女子学生の方、「え?本当に良いんですか?」とうれしそうに話して、「じゃあ有難く一ついただきます!」ともらって、また他愛ない会話に戻っていきました。



少しだけ気分がほぐれたなあ。


なんでしょうね、別に「最近はこういうふれあいが無くなった」とか、ご教訓に持っていくことじゃなくて、ただただ純粋に「いいなあ」という。こういうのが苦手だったり嫌いな人もいるでしょう。でも、こういう会話ってその場で消えるから美しいというか。


多分この二人は二度と会うことはないだろうな、って思います。メルアドとか交換することもなく、「じゃあ、がんばってね」「ありがとうございます」で、名前も知らずに別れるだろうな、と。それで良いんじゃないかな、と、何の理由もなく感じるんですね。

前のエントリーの通り、どうにも心がささくれ立ってやさぐれている状況なんですが、ほんの短い時間でも、綺麗な時間を分けてもらえた気がします。

何もないんですが、それだからこその良い空気が味わえました。

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